初心者が1ヶ月でMikuMikuDanceのモーショントレスやってみた


追記:

MMD初心者向けブログ立ち上げました。

はじめてのMikuMikuDance!









MikuMikuDanceをダウンロードしてから約1ヶ月…ようやく動画が完成しました。
ピンク・レディーの「渚のシンドバッド」をモーショントレスしたものです。
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どうにもならない技術の欠如により、拙い動画ではありますが、一応の完成。

みんなの夢を形にするソフト、MikuMikuDance…ユーザー製作モデルも充実、初心者の手引きになる本も出版された今このタイミングで、ちょっと興味を持っている人の参考になるかもしれないので、覚え書き的に製作の流れ、苦労したところなどを書き留めておこうかと思います。
完全な初心者でも、ほら!この程度ならなんとかなるよー!と思っていただければ幸い。

製作環境

前回も書いた通り、私はMacなので、BootCampMMDを動かして製作しています。
iMacでメモリは3G、HDDが250GBのうちたった32GBの領域でも、結構何とかなるもんですね…!!
製作中に動作が重いなどのストレスを感じたことはまったくありませんでした。
作業する時はいちいち再起動しないとWindows環境に移れないのですが、これが結構だらだらと作業し続けることを抑制できてよかったです…
ただ、テスト出力したaviファイルで動きを確認する時は、Windows環境だとカクカクというかぼわぼわだったので、Macの方で開いてチェックしてました。

1.MikuMikuDanceをダウンロードする

偉大なるMMDの作者である樋口優さんのサイト、VPVPさんからMMDをダウンロードしてきます。
めちゃくちゃ軽いので、カジュアルな気持ちでさあ!あなたもMMDで遊びましょう!


バージョンがいくつかありますが、説明の通りに、自分に必要なものをダウンロードしてください。
とりあえずミクを動かしてみたい場合はVer.2.02、私のようにユーザーモデルを動かしたい場合はVer.5.22a(2010年6月現在)。
私は両方ダウンロードして、まず2.02でミクを試しに動かし、チュートリアルなどを軽くやってから、すぐに5.22aの方でモーショントレスをはじめてしまいました。

2.チュートリアルをやってみる

みくだんさんで、MMDチュートリアルをダウンロードできます。とりあえず、説明をよく読みながらミクを動かしてみましょう。
実際に自分で動かせる驚きを味わえます!音楽に合わせて、ミクがステップを踏んでくれます。


それと、こちらのブログも最初のうち、かなり参考にさせていただきました…!!
MikuMikuDanceで初心者チュートリアル|初音ミクで、mikumikudance
これらのチュートリアル記事の一番最初の方にある「ミクで腹筋」が一番最初に作った動作です(笑)


そんな感じで、ほんのちょっとミクを動かしてみただけで、私はすぐにモーショントレスの作業に移ってしまいました…
うまく出来なくても、無理矢理始めればそのうち出来るようになるだろ!という完璧な見切り発車。
最初は別の曲でやろうと思っていたのですが、やりたい曲の序盤にすぐ、初心者には到底作れそうにない難しそうなモーションがあったので、とりあえず一番最初の動きが割と単純な「渚のシンドバッド」でモーショントレス作業を開始することにしました。

3.モーショントレスの元となるaviファイルを準備する

MMDの画面の背景には、aviファイルを読み込むことが出来ます。

avi以外は読み込めませんので、それ以外の形式のファイルはavi形式に変換する必要があります。変換しても読み込めない場合がありますが…色々試してみてください。

渚のシンドバッド」には振り付け動画がありますが、モーショントレスをするためには、映像で見えてない部分がどうなっているかもわからないと作りにくいのが苦しいところ。上半身の動きは写っていても、そこで腰から下がどのような動きをしているのか、それが知りたいのに!とか、カメラが切り替わって写らなかった動作と動作の間のつなぎの動きはどうなっているのかわからん!ということも多々あります。
私はメインで一種類、わからないところがある時もう一種類、どうしてもわからない場合もう一種類、別の動画を3つ用意してトレス作業をしました。
地味に困るのは、ピンク・レディーの映像は昔のものだけに、決まったCD音源ではなく生演奏をバックに踊っているものが多いということ。
生演奏のものは大抵、CDの音源よりもテンポが少し早め。だからAの動画で見えない部分をBの動画を下敷きにしてトレスしてそれをAの方に持って来ると、微妙にずれるため微調整しないといけない…
そして、「渚のシンドバッド」は振り付けが時期によって違ったりもします。もうその辺はアバウトに、作れる範囲で作りました。


作業に入るにあたって、わからないことがあればVPVP Wikiへ。こちらが無ければ作業が立ち行かないほどの重要サイトさんです。お世話になっております。

4.モーショントレス作業/最初の壁「正面のみで失敗」


完全見切り発車、操作も未だ曖昧な状態で作業に入ります。

渚のシンドバッド」の映像をバックに映し(*この画像では何も映していません)、だいたい5フレームごとに動作を追っかけて、モデルの動きを付けていきます。

最初は腕(二の腕の部分)が上がっていれば腕のボーンを素直にグイッとあげる…とやってしまいがちですが、そうすると何か微妙に不自然なのは、肩から動かしていないから。パッと見で肘や腕しか動いていないようでも、実は肩が微妙に動いています。自分で腕を動かしてみるとよくわかると思います。

ボーンを動かすためには右下の6つ並んだXYZアイコンと、ショートカットキーXで表示されるボーン操作ハンドルの二種類がありますが、最初にこれを駆使して、肩のボーンを前、後ろ、横、などぐるぐる動かしてみることをおすすめします。肩を動かすだけで、どんなに腕から下が大きく動くか良くわかります。
腕の動きはとにかく肩から動かします。それ以外でも、なるべく体の中心に近いボーンから動かすのが鉄則。

しかし悲しいかな初心者です。MMDにさわってまだ数日。この時点ではそんなことは理解していないので、とにかく見た目が「一見」同じポーズになるように、ちょっとずつボーンを動かしました。


腕を上げ、波をかくように動かすモーション。
一見簡単な動作なので、初心者でもなんとなくそれっぽく出来ました。
MMD画面右下にある「再生」ボタンを押すと、ちゃんとバックに映る元にした動画と同じように動きます。
なーんかぎこちない気もするけど、やった!結構出来るじゃん!よーしこの調子でどんどん作っちゃうぞ!と鼻息荒くなるのも束の間。
MMDは、マウスを動かすだけでそのモデルをどんな角度からでも見ることが出来ます。正面、背面、右や左、斜め、真下、真上、どっからでも。
もとの映像の通りに正面から見た動きだけを参考に作っていた私ですが、ふとモデルを真横から見ると、あれ?今ちゃんと動いた!と思っていたモーションが、まるでキテレツな動きになっていたことに、しばらくしてからようやく気付きました…!!!
腕の角度が変!右腕と左腕の高さが揃ってない!ていうかあり得ない方向に曲がってる!(←よくある)おかしくないけどなんか人間の動きとして変!などなど…


しばらく作業をしてやっとそんな事実に気付き、一度作った動きも、何度もモデルの角度を変えてチェックしなければいけないことを理解しました。ああうううう。やーりなーおしーーー
同時に「これは途方もない作業だ…」と改めて気付かされ、やや気持ちが重くなります。
とは言え、「えーと、ここでは右腕が微妙に後ろに上がってるんだよね…?」とかぶつぶつ言いながら修正。

真横チェックをクリアして、何とか出来上がった一連のモーションを、もう一度正面から再生してみる…
おおおお、さっきより全然人間の動きっぽい!リアルに近づいた!!やったー!!!すごい!!MMDすごい!!!
少し前の重い疲労感はどこへやら、上手く動いた時の嬉しさがハンパない!この気持ちを糧に作業を重ねていった気がします。

だいたいこんな感じで少しずつ進んでいき、やっとある程度出来るようになったな…と思ったのはもう最後の方でしたね…だいたい一曲分で三段階くらい「理解した!そうだったのか!」という瞬間があったのですが、そうなると最初の方に作ったモーションのアラが見えてきて辛くなるという…その繰り返しでした。
でも一度作ったモーションはなかなか部分的に直すの、難しいんですよね…

5.モーショントレス作業/第二の壁「つま先IKと足IKと足首」

もう誰もがつまづく場所だと思いますが、つま先には本当に…苦労させられました…
未だに思い通りに動かせません。

MMDは、脚の動きをつけたい場合、膝を曲げたりすることによってではなく、足(かかとのあたり)の部分を上下左右その他に動かすことによって動作をつけるようになります。太もも・スネはそれに自動的についていきます。
実際やってみるとわかりますが、これがどうにも思うように動いてくれない…!!異様な方向に足首が曲がってしまったり、正面から見て普通でも真後ろから見ると盛大にズレていたりは日常茶飯事。

しかし、だからこそ上手く出来た時の喜びは格別ですが…!今回の「渚のシンドバッド」で言うと、序盤の「あーあ渚のシンドバッド」のあと、間奏でぴょんぴょん飛んで、行って戻って来るのの戻って来る方、右膝を上げて片足で飛んでいるモーション、あれはかなりきつかったですね…曲げた右脚、スネの部分がゆらゆら揺れている感じを出したかったのです…遠目で見るとそんなにおかしくないですが、アップで見ると… … …orz

つま先IKに関しては「最初はいじらない方がいい」と言われていますが、いつかはいじらなければいけない日が来ますので…もうこれは場数踏んで覚えるしかない気がする。未だにかなり苦手で、後半は手を抜くことを覚えたため処理が適当です(笑)動画後半で、つま先が写ってない部分は誤魔化しているのだと理解してください。実際、PVだとそんなにつま先まで映すことってないよね…と、カメラ付けていて思いました。

…とは言っても、最初は練習のためにちゃんと足先まできっちりモーション付けた方がいいよー!!
人様のMMD動画を見る時も、必ずつま先を注視してしまいます。キレイに出来てる方ほんとすごい!!腕の激しい細かい動きよりも、足下の細かいステップの方がよっぽど難しいです。

6.モーショントレス作業/第三の壁「肘の破綻」


モーションを続けて作っていくうちに、肘から手首の向きを細かくいじるにつれて、肘が大きくねじれ、モデルの肘の部分が欠けて描写されることがあります。


この動画で言うと、序盤の「アアアア」(なんて表現すればいいの…)のところ…参照元動画によって微妙に振りが違ったり、全身見えなかったりで、結局二回作り直したという苦労のたまものなんですが、腕を前に出したポーズのところ、良く見ると肘の部分がパックリ割れているのがわかると思います。

気付いてからも、「これって仕様?」「直すべきなの?仕方ないものなの?」とか随分悩んだのですが…出来のいいモーション動画ではほとんどこの肘の破綻が見られないので、やっぱり直した方がいいものだと結論しました。直すと自然になるし。
しかしこの部分は直そうとしてもどうにも直しきれなかったため、そのままです。

肘をその時の都合であっちこっちにひねり過ぎると、肘が欠けてくるのではっきりわかります。それをずーっと重ねていくと、次の動作で腕・肘を初期化(デフォルトの状態に戻すこと)した際、次の動きにつなげて見ると、ねじれた状態からソフトが自動的に初期状態に戻すので、一瞬で肘、手首がぐるっと一回転してしまったり…
実はこの動画でも冒頭の一番目立つところで、見事に肘(というか手首?)が一回転しています。アップしてから気付いたけどもう直す気力がなかった…

ですが完全にこの欠けを無くすのはかなり難しい気がします…一応気をつけて…ぐらいかな…
まめに腕ボーンと肘ボーンを初期化して、あらためてポーズを付け直していくしかないのか…うーん…まだ難しいですね。

7.リップシンクを付ける/MikuMikuVoice

モーションが出来上がってくると、やはりどうしても口パクを付けたくなります。
いちいち歌詞に口の動きを合わせるとか死ぬだろうが!という人のために「MikuMikuVoice」という素晴らしい代物があります。
これは、wavファイルから基本周波数・音量を抜き出してVOCALOID用のvsqファイルとして出力できるというツールなのですが、えー、要するに、MMD的には、歌詞を打ち込んで口パクデータを作れます。
上手く出来るかな〜とかなり不安だったのですが、やってみたら思ったより全然簡単に出来て驚きでした。
やっぱり口が動くとすごくそれっぽい…!!一気にテンションが盛り上がります!
私は1フレーズずつvsq出力しては読み込み、該当箇所にコピペ…を繰り返しました。MMVすごいよ…

8.二人分のモーションに仕上げる


ピンク・レディーの振り付けは二人とも同じ部分が多いので、まず青い方のキャラモデルを使って、基本になる全体の動きのモーションを作りました。

モーションがほぼ最後まで出来上がったところで、今まで画面のど真ん中で踊っていた青い人が、正面から見て少し右に移動した位置で踊ってくれるように「全ての親」というボーンの位置をずらしたモーションデータを作ります。もちろん、もう一人のために、左に移動させたデータも作ります。

最初のデータのままで緑の方のモデルを召喚し、同じモーションを読み込むと…二つのモデルが真ん中で重なって同じダンスを踊るという、とても異様な光景が繰り広げられることになります。

「全ての親」の位置を移動したそれぞれのモーションをモデルが読み込んだ状態。

ようやく二人並べられました。二人並ぶとピンク・レディーっぽくなって、盛り上がって参りました…!!

このあと、モーションは同じだけど体の向きが反転している部分などを、「反転ペースト」などを駆使して調整していきます。
それと、完全に同じモーションが同じタイミングで動いてるとなんとなく気持ち悪いので、緑の人の動きに微調整を加えます。青の人の基本モーションは、後から緑の人と多少の差を付けることを考え、かなり動きを柔らかめ、センターの上下も深め、腰の動きも大きめになっていますが、それをやや固め、浅めにします。腕の角度もやや開き目にしたり、かなり細かくつけてあるキーフレームを省略したり。

まあ、動画見てもほとんど区別つかない、ほぼ自己満足なんですけどね…

9.アクセサリ(ステージ)を読み込む

MMD用に、たくさんのアクセサリ(小物やステージなど)が配布されています。そのクオリティは素晴らしいものです。
作って配布してくださっている皆様に感謝しつつ、ステージを読み込むと…出来てきた!!出来てきた!!と興奮。

カッコいいいいいいいい!!!(*ステージとモデルが)

10.カメラワークを付ける

最終段階まで来ました。カメラで撮影です。ていうか本当にすごいよMMD。なんなの?このツールが無料とかなんなの?
ただひたすらにモーションを作るばかりで、この辺りはまったくいじっていなかったので、難しかったです…
あ、でも、難しいというのはカメラワークを考えるのが難しいのであって、操作自体は異常に簡単です!

なるべくアラの目立たない部分を撮影という志の低さ。
アップした動画をあらためて眺めると、右からのアングルが多すぎです!うーん、こっちから見たポーズのがかわいいのが多くてつい…右利きとかそういうの関係あるんだろうか…

ちなみに、2番も振り付けはほとんど同じだからモーション流用でfullも作れるのに、わざわざショートバージョンにしたのは、同じ振り付けを違う角度から撮影したらアラが目立つだろうが!という至極当然な理由からです。
なあに、モーション配布でもするってんじゃなきゃ、見えるとこだけそれなりに出来てりゃええんよ…!!


カメラ操作に関しては、こちらの動画がわかりやすく説明してくださっています。
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11.表情付け

本当はモーション作成の段階で付けてもいいのかもしれませんが、カメラワークでどこをアップにして撮影するか決めてからにしようと思って、最後までほぼ付けていなかった表情。ようやくここで。首の角度なども。

とは言っても、アップロードしてから気付いたんですが、このモデル達は目が小さいせいか、表情を付けても遠目だとほとんどわからない…な…
ミクだと目がデッカいので違うのかもしれませんね。

12.照明

すいません…適当です…orz 全然使いこなせてない…

13.avi出力、アップロード

「こんなもんかな?」と出来上がったら、aviファイルで出力し、mp4にエンコードします。ニコニコ動画にアップロードテストを繰り返して、「もう疲れた…これでいいや…」ってなったら、タグとか付けて、回線を切って寝る。どうせすぐタグ検索には反映されないし誰も見ないのでそれでいいんです。

完成です!!!!!\(^o^)/



終わりに


…ね?簡単でしょ?


作業自体はそれは、こだわろうとすればもの凄く時間がかかってしまうかもしれないし、根気も要ります。
しかし、好きなキャラクターを自分で動かせるという喜びは、なかなかほかでは味わえないものです。
MMDとは、モデルの手足やその他のボーンを動かし、その位置をこつこつ登録していけば、それだけで、モデルが動いてくれるものです。画面右下の再生ボタンを動かせば、すぐにでも動き出す姿が見られます。

自分のお気に入りのモデルを見つけ、MMD作者さんやモデルの作者さんに感謝しつつ、自由に踊ったり走ったり笑ったり、そんなところを見てみたいとは…思い…ませんか?


どうでもいい話:さっき試しに、渚のシンドバッドのモーションをデフォルトの初音ミク氏に踊らせてみたら…
す、スカートがひらひらするよう!かわいい!!!かわいいいいいいい!!ミニスカートかわいいですううう!!!
ってなった。「セクシー」のとこでは手を膝頭から上に移動するのに思い切りスカートめくれてパンツ見えたので、得した気持ちになりました。うーん、女の子モデルもいいなあ〜(^^)


MikuMikuDance でPさんと呼ばれる本

MikuMikuDance でPさんと呼ばれる本

前の記事でも紹介しましたが、これからMMDをはじめようという方にはマストな一冊。既にある程度知識のある方には必要ないかも…

ひれ伏すしかない神ソフト「MikuMikuDance」にハマった

いま、MikuMikuDanceにハマっています。

「今頃かよ!」とか言わない!!こんな素晴らしすぎるソフトに旬とか関係ない!いつハマったっていい!あなたも今すぐハマっていいのですよ!!ほらほら!!

MikuMikuDance(みくみくだんす)は、樋口Mこと樋口優氏のホームページであるVPVP(Vocaloid Promotion Video Project)にて無償公開されている3DPV作成用ツール。通常MMDと略される。

ニコニコ大百科より)

要するに3Dのミクを好き勝手に動かしてウフフアハハできるソフトです。

MikuMikuDance配布元:VPVP


私はMacなのでBootCampでWindowsの領域を30GBだけ作ってWindows走らせてるんですけど、それでも(少なくともモデル一体で動かしている現在は)サクサク動きます。非常に軽いソフトです。
とにかくね、Windowsの人は(そしてミクに対して比較的好意を持っている人は)一度ダウンロードしてみなって!!ちょっと遊ぶだけでいいから!
そんで、「センター」っていうふとももの間にある四角いボーンつかんで上下に跳ねさせてごらん?「うおおおおおおおミク動く動くミクかわいいミクかわいい…!!!」ってなるからさあ…


まあ、私はミクはほとんど動かしてないけど…


MMDにはユーザーが作ったミク以外のモデルも豊富にあるのですが、個人的に胸を射られたモデルがありまして…


…最初はちょっと動かしてみよう的な…

いや、すいません、嘘ついてました。やれるならやってみよう!自分でモーションつけよう!という気で着手しました…


MMDを使い始めたのは数日前なのですが、仕事してる時以外はほぼMMDにかかりっきり状態です。
いま、MacよりもWindows立ち上げてる時のが長いし…
どのくらいハマっているかというと、「ちゃんとしたコンディションでMMDをいじるために、睡眠時間はきちんと取る、夜12時以降はやらない(やり始めると夜が明けるので)」というルールを課しているくらい。本気だ。本気だよこの人こわい。
いや、以前MADにハマった時は、ハマり過ぎて体調崩したりしてましたからね(睡眠不足その他で耳がおかしくなったりした)…今回は気をつけたいのです。
でも、MADやってる時も(肩凝り腰痛を少しでも緩和して作業するために)すごい真面目にジム通ったりしてましたから…本気でハマったことがわかった時はまず生活習慣を見直す私。オタクは健康から!


ただ、本当ーーーにまだハマり立てなので、自分がこのソフトでまともなものを作れるのかあまりわからない状態です…
あと、出来たものを、BootCampという限られた環境で、ある程度の画質でAVI出力できるのかも正直微妙だし…
だって、MMDには動作チェックとベンチマークを調べることが出来るサンプル動画がついていて、それを動かしてみてfpsの値を見るんですが、「60ならかなりハイスペック、30くらいならまあまあでだいたい動かせる、20以下だときついかも」って基準です。
それが私「」とかですよ!!(笑)8fsp!!
でも、単にモデル1個出してモーショントレスとかして動かしてる現在、まったく重さは感じないし表示にも問題ないんですけどね…BootCampでミクを動かしてる人はあまり居ないらしく、環境が特殊なのでその辺どうなのかわかりません…


まあ、出来なくても、自分のマシンの中で見て楽しむだけでも、それはまあそれでいっかなと思い始めています…
人に見せなくても自分の画面の中にパラダイスがあればいいじゃない!


Windows買おうかな…



それはそれとして、まだ出たばかりのこの本も買ってみました。
初心者の私には大変便利な本でした。
ネット上には色んな役立つ動画やチュートリアルはあるし、そちらに随分お世話になっているんですが、作業しながらだと参照しにくいところがあるので、本の形態でまとめられていると見やすいです。
ニコニコ動画へのアップロードの仕方なども載っています。
逆に、ある程度MMDを動かし慣れてる人にはあまり必要のない本かも。

MikuMikuDance でPさんと呼ばれる本

MikuMikuDance でPさんと呼ばれる本


いまこういう本が出ている時点で、ハマったのには何も遅くはなかったのだなあと思いました。
きっとたくさんの人が、これからMMDを始めるんだろうな…^^

読んでみないか?『まおゆう』。


最近話題になってますね。『まおゆう』。

『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』


口コミで「これ面白い!」と広がっていき、今まさにブレイク中、書籍化その他の企画も進行中のweb小説です。小説、というにはちょっと特殊な形態ですが、読みにくさは感じません。

私も一ヶ月ほど前に読破しました。とても面白く読ませていただきました。
色々と「こういう話」と説明するよりは、やはり直接読んでもらい、その雰囲気を実感していただきたい…ということで、冒頭の部分をそのまま引用します。

物語は、遂に「魔王」のもとにたどり着いた「勇者」が、「魔王」に誘惑される場面から始まります。
タイトルにもなっているこのやりとりからです。


魔王「この我のものとなれ、勇者よ」
勇者「断る!」



魔王「どーしてもか?」
勇者「アホ云うな。お前のせいでいくつの国が
 滅んだと思ってるんだ」


魔王「南の森林皇国のことか?」
勇者「空は黒く染まり、人々は貧困にしずんでいった」


魔王「考え無しに森林伐採して木炭作りまくって
 公害で自滅したんだろう」


勇者「公害……?」
魔王「あー。えーっと。そうか、まだ判らないか」


勇者「誤魔化すなっ! 聖王国の大臣憑依だって
 魔族の仕業じゃないかっ!」

魔王「欲の皮の突っ張った大臣が政権奪取と
 王族の姫君大集合ハーレムを作ろうとして失敗しただけだ。
 そもそも逮捕された後に魔族の洗脳とか言い出すのは
 人間の悪人の悪い習慣だと思うぞ」


勇者「ごまかすのか……許せん……」
魔王「誤魔化してない」


勇者「南部諸王国と戦争はどうなんだ。俺は戦場で
 何百という人間が魔族の軍勢に倒されているのを
 この目で見てきたんだ」

魔王「それで?」


勇者「は? 人間世界を侵略してきた魔王、貴様を
 許しはしない!」

魔王「どちらが侵略したかという点については見解の相違だ。
 こちらにはこちらの言い分はあるが、まぁ、戦争してるのは
 事実だなー」


勇者「貴様は悪だ」

魔王「じゃぁ、悪でも良いけど。当然私を殺した後には
 南部諸王国の王族も全部抹殺して回るんだろうな?」


勇者「は? 悪はお前だけだ」
魔王「人間が魔族を殺していないとでも?
 魔族は悪で人間が善だって誰が決めたんだ?」


勇者「……っ」

魔王「そこで『俺が法だ!』とか『俺が神だっ!』とか
 『俺がガンダムだっ!』とか云えたら、お前も
 もうちょっと生きるのが楽なのになぁ……」

勇者「うるさいっ!!」


魔王「勇者は好きだから、この話はやめてやる」
勇者「好きとか云うな」


魔王「この資料を見ろ」
勇者「なんだ、これ……羊皮紙じゃないのか?
 薄くて白くてつるつるだ……」
魔王「プリンタ用紙だ。それはどうでもいい。書いてある
 ことが重要なんだ」


勇者「……えっと、需要爆発……雇用? 曲線?
 消費動向……経済依存率?」


魔王「わかったか?」
勇者「なんだこれは。邪神の儀式か?」

魔王「違う。経済的視点から見た巨大消費市場としての
 戦争の効用だ」


勇者「……効用?」
魔王「そうだ」


勇者「戦争に意味なんてあるものかっ。
 貴様ら魔族が人間世界を滅ぼすための侵略だ」


魔王「勇者がどーシテもと云うなら、ちゃんと戦ってやる」
勇者「っ」
魔王「話によっては、討たれてやっても良い」
勇者「その首差し出せ」
魔王「だから、半日ほど話を聞け」
勇者「……」


魔王「これは100年ぶりのチャンスなのだ」


このあと、物語はどんどんとテンポよく先に進み、猛烈な広がりを見せます。
くだくだしく説明するよりも、知らない人は知らない状態で読んで欲しい気もするので、思い立ったら今!読み始めてください。

上の部分はつなげて引用していますので、実際はもう少し小さな固まりが連なった形式で掲載されており、ちょっとずつ読めるようになっています。



引用部分からはわかりにくいですが、「魔王」は実は女性です。私はこの「魔王」が大好きなのです。まおーかわいいよまおー。

実は魔王としての力は弱いけれども、この時代の誰も持たない知識という武器を持つ「魔王」と、魔王と相対するために正義を信じて戦い続け、人間としては強大すぎる武力を持ってしまった「勇者」が、二人でどんな道を選び、広い世界に何をもたらそうとするのか。
その行く末を、今ちょうど盛り上がっているこの時期に、追ってみるのも悪くないんじゃないでしょうか。

iPhoneさんの居る生活

iPhoneさんの居る生活。十日以上を経過した今の状態。


まず、裸の状態では落とした時に怖いので、ケースを購入しました。
ケースは色々あるんですけど、iPhone自体にピタッとくっつけてしまうシェルケースというやつと、あとは完全に仕舞っちゃえる布や皮のケースが主流のようです。

私はとりあえず、スノーレオパード柄のシェルケースを購入しました。これで落としても(多少は)安心!

持ち歩く時用にすっぽり入る布か革のケースを購入しようと思ったのですが、このシェルケースを付けてみたら、なんか要らないかも…と思えたのと、購入を検討していたBuiltのケースに白ヒョウ柄のこれを入れるってなんかクドいなーと思えたので、買ってません。

BUILT HOODIE カメラケース DOT 6627

BUILT HOODIE カメラケース DOT 6627

これか、これのフタのついてないやつが欲しかった。柄のがカワイイんだけどこれに白ヒョウ柄はないわー。

液晶保護シールも貼って、これで一安心。

出かける時は、バッグの内ポケットかポーチ(無印の「持ち歩ける整理ポーチ」)に突っ込んでます。


●バッテリーの消費具合とか

会社に行ってる日には、使ってる時間はせいぜい多くて一時間ちょいなので、さすがになくなるということはありません。
先日、電車で遠出をした際、行き帰り合わせて約四時間以上、Twitter眺めたりつぶやいたり、「豊平文庫」と「SkyBook」でホームズの短編を三作分読んだり、はてなブックマークを見たりなどiPhoneを使いまくっていたら、何とか保ちましたが、最後の最後でバッテリ表示が赤くなり、「もうすぐヤバいよー」みたいな表示が出ました。
画面の明るさを落とすとかなりバッテリの消費が違うと教えてもらったので、場面場面でまめに変更してみたり。
電波がつながらない、ということはほとんどありませんでした(埼玉〜東京あたりだったからかも。地下鉄も乗らなかった)。


●時間つぶしには困らない

時間をつぶすには本当にいいです。
Twitterもネットブラウズもやりたい放題だし、最近話題の『魔王勇者』(本当におすすめなので、暇でしょうがない時とかに騙されたと思って読んでみてください!)をブクマしておいてじわじわ読んだり、青空文庫を読めるアプリは複数ありますが、それらを入れておけば、好きな時にいつでもズラッと並んだ作品を読めるなんて…おおおお…夢のよう…子供の頃に見た夢が、まさに今ここにあると言っても過言ではないかも。

今んとこホームズでニヤニヤ中なのでホームズ短編を順番に読んだり、あとは好きなポーとか…わたしゃ「落とし穴と振り子」が大好きでねえ…!!「ガリバー旅行記」なんかも落としておくと、それだけでなんだか充実感あります。
本と違って「あとどのくらいかな〜」がわかりにくかったり、飛ばし読みしにくかったりしますが、それはそれで読書体験としてはかえって良かったりするのかも。


●文字の入力

iPhoneには特有の「フリック入力」というのがありまして、これがなかなか面白い。
以前の携帯電話の入力方法にはあまり馴染めず、メール打つのが苦手だったのですが、これはなんか今んとこゲームのように打ててしまう…慣れてないので遅いんだけど、慣れるとかなり早く打てるようになるみたい。
ちなみに、通常の携帯電話の入力方法も使えますし、パソコンと同じ配列のキーボードも出せます。小さいから押し辛いけど、個人的には一般的な携帯の入力より楽ー。


●メール・Twitter・ネットブラウズ

メールですが、いわゆる携帯メールとして使えるSMSというやつと、大きなデータも送れるEメールアドレスが二つ取得出来ます。
最初その辺よくわかんなくて、Eメールの方をみんなに変更アドレスとして送っちゃったりした…まあそれはそれでいいんだけど、SMSの方が携帯メールとして使うには色々便利。

これAppleのサイトの画像ですけど、こんな感じで、携帯メールでのやりとりが一つの画面に表示されるんですよね。チャット風に。単純なことなんだけど、いちいち受信簿から行ったり来たりしなくてよくて、お互いのやりとりがひと目でわかるっていい!
見た目もかわいいし、画像挿入も簡単。あえて言うなら、「送信」ボタンを一回押すと即座に送信されてしまうので、時々あわあわしますが…


Twitterをやるにも、パソコンでやるよりもこっちの方が見やすい気がします…
Macだからなのかもしれないけど、web用はあんまりこれっていうクライアントがないんですよね…(一応 夜フクロウ使用)目が悪いんで、フォントをもっと大きく表示できるクライアント欲しい…
iPhoneでは今んとこEchofon使ってますが、TwitBirdも悪くないですね。壁紙が選べるのがいいし、デザインもかわいい。リプライが一緒に表示されるのもわかりやすいし。
あとはまとめて読みたい時用にFastweetも入れてます。


ネットブラウズは…まあやっぱり、画面が小さいんで…(笑)指先でスクロールしてると時々変なとこ押してしまってリンク飛んだりしちゃうけど、以前の携帯電話よりはずっと自由に好きなものが見られるようになりました。
それと、行ったことのないどこかに出かける時、ちゃんと公式サイトに地図があれば、前日なんもせんでもすぐに地図参照して見ながら行けるし。便利便利。


●その他アプリ

ドラマ『素直になれなくて…』で初めて見て「こんなんあんねんや!」と驚いた「ランブリン」。
近くでつぶやいてる人のつぶやきが表示されるってやつなんだけど、これって、当たり前だけどのこの「ランブリン」をクライアントとして使ってる人のつぶやきしか表示されないんだよね?
超田舎な地元でも、やってみたら数人は居てびっくりしたんですが…うーん…なんとなく、あんまり使う気になれないかもしれない…やってる人全員知り合いぽくて、内輪感がハンパない(笑)
ただ、見てる分には「こんな人が居るんだな〜」とか思えて面白いんですが。実用には向かないかも。


以前に紹介したSmart.fmの英語学習アプリもあります。¥1500。
「あー…お世話になった度合いを考えれば、¥1500払っても惜しくはないのですが…うー、やっぱり試してみられないことには…実際そんなに出先で使わなそうだしもぐもぐ」とかなっていたけど、つい先日無料版が出た!これで勝つる!
ちょっと使ってみたけど、webバージョンとはまた違った感じの使い心地で、これはこれでアリだな〜と思いました。しかし実際あんまり使う機会がないw




そんな感じで…


現在、夜寝る前に枕元にiPhoneを転がしておいてます。
ちょっと余裕があれば、寝る前に「SkyBook」か「豊平文庫」で何か読みます。
Twitterしたりもして、手が疲れてきたら、寝る。

んで、朝、私はだいたい五時とか六時に一度目が覚めるのですね。
今までだいたいそのままいったん起きて、Mac立ち上げてふらふらネット巡回してからまた寝たりしてたんですが、今は、枕元のiPhone立ち上げて、メールチェックとかTwitterちょろっとだけ眺めて、また寝たりしてます…

今までずっとデスクトップで、ノートも使ったことがなく、寝床でネットという環境はほぼなかったので、うわーんなんと自堕落な生活…と勝手に溺れております。


総じて、iPhoneの居る生活はかなり快適…と申しますか、ぬるく浸かってしまっているのですけども、一つだけ、明らかにアレだったこと。


iPhoneを使い始めた最初の一週間くらい、もんのすごく肩が凝った!!!


たぶん慣れてなくて、おっかなびっくり使ってたからだろうとは思うんですが…三日目くらいからいきなり痛いくらいに右肩〜首あたりの凝りが来て…ほかに心当たりがなんもないのでiPhoneが原因なのはほぼ確実。

今は慣れたのか、そうでもないです。でも、寝床で電子書籍のページを繰ってる時なんかも、あんまり姿勢よくはないし不自然なポーズだろうとは思いますね〜。
あと、目にもよくないと思いますこれは本当に。


でも、今更これ、手放すことは無理ですね。iPhoneさんの居る生活。満喫しています。


壁紙はこれ。(^^)カワイイ!


追記:このあと鷲巣仲間の人がかわいい絵描いてくれたよ!


かわいいもの二乗でもっとかわいい!冷たい眼差しに射抜かれながら生きてます!^^

BL漫画喫茶『Cafe801』に行って来ました


「なかなかいいところだよー」という噂を聞いて。


池袋、K-BOOKS同人館よりちょっと先に行ったところにある『Cafe 801』(『かふぇ やおい』と読みそうになるけど『かふぇ ハチマルイチ』)に、行って参りました。
BL(ボーイズラブ)漫画が、現在約5000冊ほど置いてあり、だいたい普通の漫画喫茶と同じような感じで、料金を払って好きに読むことが出来ます。
男性の方には残念なことながら、女性専用です。でも、たまに男性解禁日も設けていらっしゃいます(サイトにて営業スケジュールが確認できます。今ちょうど4/30まで男子解禁日)。

コミックカフェ Cafe 801


初めての人はまず入り口にある入会申込書に記入をし、靴を脱いでスリッパに履き替え受付をします。

私は3時間利用で¥1200、1ドリンク付きのコースにしました。
ドリンクはトロピカルティーを選びました。ポットで出していただけるのでゆっくり飲めます。

読む場所を選んで、さあ漫画を探しに行くわけですが、その前に。



私はブログのタイトルにもあるように腐女子の人なんですが、いわゆる「BL」というものには、あまり明るくないです。つか、よく知らないです。

えっなんで!?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。


簡単に言えば…私が好きなのは、やおいであってBLではないのです。

Wikipediaの「ボーイズラブ」の項目によれば、

やおいボーイズラブ・JUNE・パロディやおい・同人誌・商業出版の全てを含む総称であるがボーイズラブという単語はもともとJUNEから派生し商業出版で生まれて普及した単語なので、JUNEと同じくパロディやおいとは別ジャンルとして扱われる。
(注:太字ブログ主)

「BL」とは、おおむね「男性同士の恋愛などの関係性を描いた(商業)オリジナル作品」を指す…のが正確かと思います。「やおい」はそれを包括するもっと大きい概念です。

ですが、こちらのカフェの名前が「Cafe801」であるように、現在BL・やおいなどの用語の定義は極めて曖昧で、日々変化し続けています。
例えば、ジャンプで人気のあるキャラクター2人のカップリングの話をする時に「●●と○○ってBLっぽいよね」というような表現をする方も、少なくないでしょう。
やおい」という言葉はそれだけでは意味が伝わりにくいのに比べて、「ボーイズラブ」という表現は外部の人たちにも非常にわかりやすいため、カップリング妄想の概念が広く知られるようになった今、BLという言葉は、ライトなニュアンスで「やおいっぽい」ことを現したい場合に使われる言葉になっているように思えます。

しかし、私が「BL」という言葉を使う場合はほぼ「(商業)オリジナル作品」を指しております。二次創作・パロディ作品は含まれません。
そして私は二次創作・パロディにおけるカップリング的作品を強く愛好し、原作があるところに妄想を付加するのが好きなタイプの腐女子なので、最初からオリジナルな恋愛作品であるところの「BL」には、それほど食指が動かない…
だから私、BL作品、あんまり読んでません。詳しい人が書いたレポートだと思われると困るので、有名どころもロクに読んでない人だということを記しておきます。

腐女子には「BLも二次も両方好きー」という人もいれば、「BLは読むけど二次はほとんど読まない」という人もいます。私の周囲には二次専門の人が多く、BLをかなり読んでる人は、自分でも描いてる人くらいですね…
今回のレポートは「BLには詳しくない二次創作専門腐女子」の感想だということを踏まえてお読みいただけるよう、お願いします。

************

上着を脱いで、とりあえず店内をうろうろしてみました。

作品は本棚ごとに「学園」「ギャグ」「芸能界」「ほのぼの」「ファンタジー」など、細かくジャンル別に分けられて置かれています。「ガチムチ」とかもありますよ。
普段BL漫画をあまり率先して読まない私からすると、この置き方は、面白くもあり、これでいいのかなあ…と思わなくもなかったり。
私なら「レーベル分け」か、やっぱり「作者名順」で分けてほしいな〜と思ってしまうのです。
通常、本屋さんでも図書館でもどこでもそれで置いてあるので、そういう状態で探すのに慣れているからかもしれないんですが、私の場合ほぼ「作家指名読み」なので、その作家の作品だけを効率よくピックアップして読みたい場合、これだとものすごく探し辛い。人によっては、縦横無尽に散ってると思うし。
スタッフに言えば教えてもらえると言うけども、いやまあ、その、聞きにくいって人も居ると思う!!

ただ、BL作品全般に親和性が高く、まだ見ていない好みの作品と出会いたい…!という方は、こっちの方がいいのかな…うーん…
 *5月末には検索が出来るようになるとのこと


ぐるぐる巡ってはみたものの、やっぱりあれだ、知らないと結構途方に暮れる。
せっかくだから普段読まなそうなジャンルにチャレンジしよう!と頑張って手を伸ばすも、すいませんでした…ってなったり…
ジャンル「アラブ」とかあるんですよね。中近東の金持ちにさらわれたりするやつ!いや、噂には聞いていた「アラブ」是非拝読したいと思って色々見てみたんですが…
あれ…?おっさん受けのアラブって…ない…??

若干のショックを受けつつ、3時間という時間制限もあることだし、やっぱり鉄板で面白い作品を読みたい!と、既に評価の高い有名どころの作家さんばかりをいくつか読んで来ました。


窮鼠はチーズの夢を見る (フラワーコミックスα)

窮鼠はチーズの夢を見る (フラワーコミックスα)

俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスα)

俎上の鯉は二度跳ねる (フラワーコミックスα)


むしろ「まだ読んでなかったのかよー!!」と突っ込みが入りそうな超名作認定作品です。

水城せとなの作品と初めて出会ったのは、もう13年くらい前かな…?
当時同人活動していたジャンルで水城さんも活動していて、友人が大ファンだったので同人誌を借りて読んだのが最初。
基本的に水城さんとカップリングの好みは合わないんですが(笑)ものすごい情熱の引力を持った作品を描く人だなあ…と感動した覚えがあります。
その後、少女漫画でデビューされたばかりの頃の作品は、正直言ってあんまり面白くなくて…やっぱりこの人は男同士のが向いてるんじゃないかな〜って思ったりしてました(それから読んでないので、その後少女漫画でどういう作品描かれてるかは知りません)。

今回久しぶりに読ませていただいて、さすがあれだけ熱烈な評価を受けるだけのことはある、力のこもった素晴らしい作品だと思いました。読者の首根っこをひっつかんで、ガクガク言わせてやる!くらいの力強さ、吸引力がすごい。

(あんまり読んでいない私が言うのもあれですけど)この人の作品、キャラ造形にはとても魅力的な「危うさ」があって、読者を安心させてくれないんですね。
いったいこの話はどこに転がっていってしまうのか、よもや酷い結末が待ち受けているのではないか、うわーどうなっちゃうの!と、恐る恐るでも急いでページをめくらせてしまう、どこかで足を踏み外して真っ逆さまに落ちてしまうかも、でも墜落する瞬間は例えようもなく甘美かもしれない…と思わせてしまう。
甘え、依存、不安、嫉妬、見栄、プライド、執着、諦め、狡さ、憎しみ、たくさんの醜いものが積み上がって出来ている恋愛という生き物が、主人公たちの間で生まれ、生き延び、もがいたり息をひそめたり飢えて涙を流したりする様を、慎重に慎重に紡いでいったこの作品、名作と呼ばれるにふさわしいポテンシャルでした。

やおいとかそういうものを好きになってしまう人にはなかなか抗い難いウルトラソウルの持ち主だなあ、水城さんは…と改めて感じたりしたのでした。


イルミナシオン (mellow mellow COMICS)

イルミナシオン (mellow mellow COMICS)

現在アフタヌーンで「BUTTER!!!」を連載中のヤマシタトモコ

この方との出会いはやはりアフタヌーンでした。デビュー作の「ねこぜの夜明け前」が初めてで、その時は若干微妙な感想を抱いたのですが、「でもキャラ造形は上手いし魅力的だなー」な感じでした。

この作品集、面白く読みました。でも表題作、雰囲気、キャラ造形のリアリティのバランスが上手いんで読まされちゃうんですけど、個人的にはもうちょっと何か「埋めて」欲しいかな〜〜〜という印象。あの雰囲気でもって完成しているというところもありますが…
一番好きなのは園芸部の女の子の話と、お葬式の話かなあ。あの話好きです。女の子を描くのが上手いタイプの人は、青年誌に進出してきますね。
素直な萌えということだと、あのヤクザの話が一番ですね(キリッ


もろとも (ディアプラス・コミックス)

もろとも (ディアプラス・コミックス)

色んな人から勧められていた西田東。初めて読みました!

なるほど…!!この人は上手いですね!面白い!頭一つも二つも抜けてる感じがします。
今回こちらのCafeで読んだ何冊かの漫画の中で、この作品集のヤクザと刑事の話、好き!ということでは一番好き!(^^)

いつも勧められる時に「西田東おもしろいよ!あ、絵がちょっと…あれだけど」みたいな言われ方をされていたのでどんだけですかと思っていたけど、何だよ全然上手いじゃん騙された!

これが面白かったので、こっちも読みました。

天使のうた (1) (ディアプラス・コミックス)

天使のうた (1) (ディアプラス・コミックス)

天使のうた (2) (ディアプラス・コミックス)

天使のうた (2) (ディアプラス・コミックス)

(すいませんねまたあんまり読んでないのに言いますけど)この人は水城さんとは逆に、登場人物は基本善人ばかりなので、悲しいこと、やるせないこと、どうしようもないことがあったとしても、いい意味で「安心して読める」のがいい。
苦しく叫び出したいような胸のうちを、叫んでいいよ、信じていいよ、だいじょうぶだから!と、約束してくれるような。あっけらかんと、軽やかに大事な言葉をくれる。
強いなあ。すごく強い。何というか、励まされますね。色々と。
ごろんと転がって訳もなく笑い出したくなるような、気持ちのいい作品群でした。

あとこれも噂で聞いていた「後書き漫画まじ面白い」…事実だった。


******************

さて、そんな感じで『Cafe801』3時間、きっちり堪能させていただきました。くつろぎました。


「居心地いいところだったよー」という話を聞いていたのですが、店内は非常に落ち着いた空気で、うるさくない音楽が流れており、いい意味で「すごく本のたくさんある友達の家に遊びに来た」という感じ。
部屋に通されたら本棚に漫画がたくさんあって、つい読みふけったら何時間も経ってた…という思い出を喚起させるような空間でした。

途中おなかがすいたので、食べ物もいただきました。
ハヤシライスと日替わりカレーがあるのですが、その日の日替わりカレーが「海老と鶏肉と枝豆のカレー」ということで、何それおいしそう…と迷わずカレーに。具沢山でおいしかったです。

「本探すの難しい」以外は、『Cafe801』という空間の満足度は高かったです。価格設定も安いかと。あとカレーおいしいです。


一つ、あえて言うなら…


BLを良く読む方とCafe801の話をしていた時に、「約5000冊」という所蔵数の話をしたら、


「5000冊かあ…」
「…それは、少ないっていうニュアンスですか?」
「うーん、少ないかも」


確かに、実際行ってみたら、「もっともっとあってもいい!」という感じはしました。


まだ小学生だった頃、そういう物語は本屋にほとんど置いてなくて、本棚の隅に数冊しかありませんでした。それを私は探して読んでいました。
それがいつの間にか、ぽつぽつと現れ、レーベルが増え、たくさんの人に受け入れられ、今では本屋の一角をすっかり占領してしまう、大きな勢力になっている。
だから私は追い切れなくて、読まなくなってしまったのかもしれない。二次だけ、そして更に自分の好きな作品にだけ的を絞った。
今もなお増えていくBL作品群は、何か他人事のように私の目には映っています。今でもまだ少し。
それでも、こんな風に、読んでみれば中にものすごく大事なものも見つかる。誰かが大事にしてる何かを垣間みることも出来る。

いったい「そういう作品」が全部で何冊あるのかわからないけれど、既に日本に、世界に、何十万人、何百万人、何千万人居るかわからない、そういうものが好きな人たちが心を震わせる作品は、千の単位ではきかないはず。


もう今更ね。何があっても、減ることなんてないと思うんですよ。



五千と言わず、一万二万と増えたらいいな!
どこかの誰かの好きな作品をどんどん増やしていって、『Cafe801』がもっともっと居心地のいい空間になっていってくれたらなあ…と思います。

(*読みたい作品リクエストが出来るようです!)


あと、おっさん受のアラブが入荷されたら即教えてください。あの、オチとかじゃなくて本気で。


そして、素敵なBL作品を読んだあとでも、やっぱり考えるのは
「あ〜ヤマシタさんと西田さん、映画版『シャーロック・ホームズ』の薄い本出してくんないかな〜(*水城さんはあり得なさそうなので割愛)地球が割れても買いに行っちゃうけどな〜」とかでした。骨の髄まで二次専門。

『アカギ』は世界に麻雀を届けるか?


先日、フィンランドのオタクイベント「DESUCON 2010」に福本伸行がゲスト参加決定!というニュースをお伝えしましたが、たぶん多くの方が「なんでフィンランド…????」と疑問を持ったのではないかと思います。

色々日本であーだこーだ考えててもわかんねーので、DESUCONのスタッフさんに直接メールで色々と伺ってみました!
以下、日本語で質問し日本語で回答をいただいたものです。読みやすいように編集している部分もありますが、「サスペンス」などの表現は原文のままです。


●なぜ福本伸行先生が、このイベントに招待されたのでしょうか?

フィンランドでは『カイジ』のアニメを切っ掛けとして、福本先生の作品に興味を持つ人が増えました。DESUCONのスタッフの中にも何人かファンが居ますし、去年のゲストである藤本専務(*CLAMPのマネージャー株式会社パイロテクニストの藤本清和専務)が福本先生の編集者をご存知だったので、福本先生を招待することになりました」


CLAMPのマネージャーの藤本専務!!そこか!!そこだったのか!!!
(*CLAMPさんたちは近代麻雀で鷲巣ネタの漫画を描いたこともある)
なるほど、これでかなり納得しました。そこでつながってたんだ…!!!


フィンランドでは、福本作品はどのような受け入れられ方をしているのでしょうか。

「2007年の『カイジ』のアニメですぐに人気が盛り上がり、それに伴って『アカギ』のアニメも注目されました。漫画はフィンランドでは翻訳出版されていないので、日本版の漫画を購入するファンも居ます」
「なぜ人気が出たかと言うと、サスペンスのファンが多いからだと思います。年齢層は推定ですが18才〜30才くらいで、男性のファンの方が多いように思えます」


フィンランドで麻雀が流行っている、というような噂を耳にしたのですが…

フィンランド国内で麻雀が流行っている、というのは言い過ぎですね(^^)フィンランドの『日本オタク』の人の中には福本先生の作品のファンも多く、麻雀をする人が結構増えました。この場合の『オタク』は日本で言うところの『オタク』とはちょっと意味合いが違っていて、日本に興味がある人というニュアンスも含まれています。そういう人たちの間では、確かに麻雀は以前より流行っています」



Pyry Kontio(プル・コンティオ)さん、丁寧な回答を有り難うございました…!!(^^)
本の雑誌などでDESUCONに関する記事や、福本先生のフィンランド旅行に関する記事があったら、お知らせしてもらえると嬉しい…!とのことです!


そんなわけで、福本作品がフィンランドで局地的とは言え麻雀をする人を増やしているのは確かなようです。
確かに、私の出会った世界の福本ファンは、みんな自主的に麻雀を覚えてプレイしていました。四カ国語麻雀…ではないにしても、違う国同士でネット上で卓を囲んだこともあります。


そして、今度は『オランダで鷲巣麻雀やるよー^^』というニュースが入って参りました…!

Washizu Mahjong in Holland Tournament


オランダのドイツ国境に近いあたりにあるアーネムという町で、「鷲巣麻雀トーナメント」をやっちゃうぞ!(^^)ということらしい…

‘Washizu’ inspires Dutch creativity

写真見ていただけるとお分かりの通り、鷲巣麻雀卓まで作ってしまう熱の入れよう。しかも二台。
トーナメントは誰でも参加できるわけではなく、28人が事前に決められるようです。
日本人では麻雀評論家の梶本琢程さん、そのほか中国やアメリカ、フィンランドの方も招待されている様子。
また行われる場所のウェブサイトが、日本人の考えるオランダつまり「うさこちゃん」ことミッフィーの絵本を思わせるあたたかな色使いのステキサイトで、もう何というかどこからどうコメントしていいかわからない。


更に、オランダでは民間でも切手を印刷できるらしく…

鷲巣麻雀切手が作られている件について

(*ほぼ伝統のように、ほかの麻雀大会の時も切手作っているみたいです)


えーと…
鷲巣麻雀は実際やると「ほぼ全部透明牌」になることが多く、決して漫画のように都合良く肝心なところが普通牌になったりしないため、グダグダになることも少なくないと聞きますが…

オランダの『鷲巣麻雀トーナメント』が、思い切り盛り上がるようにお祈りしたいと思います…!!!

素直になれなくて…!『シャーロック・ホームズ』観て来ました!


(キャストコメントなど、予告編よりも雰囲気伝わってるこちらの動画を是非ご覧ください)


ホームズ観て来た!今日最終日だった!(笑)

ということで、あまりに今更ですが感想です。


ホームズと言えば、押しも押されぬ名探偵界の神。誰でも知ってるシャーロック・ホームズ
小中学生の頃によく読んで、楽しんだ記憶があります。特に印象深いのは『ノーウッドの建築師』かなあ。警官が声を揃えて「火事だー!」って叫ぶところが好き。

最初この映画の予告編を観た時、いわゆるホームズのイメージとあまりのかけ離れぶりに「何コレ…」とややガッカリしていたのですが、いやーーーーー面白かったです!(笑顔)


結構色んなところで「腐女子大喜び映画」だと聞いておりまして、またそういうことを言われると「何だとオラ表に出ろ」と言いたくなってしまう私ですが、はい、今回は思い切り釣られました。手を叩いて大喜びしました。


映画『シャーロック・ホームズ』は、哀れなドMのホームズが、超ドSのワトソン様にひどい仕打ちを受けながらも「でも別れられないの…」という話でした。
(*SとMという概念をカジュアルに使うのはあまり好きではないのですが、ここはあえて使わせていただきたい)


ホームズと言えば、その超絶推理でもって周囲の人々(ワトソン含む)を煙に巻き、華麗に振り回すのが良く知られたイメージだと思うんですが、この映画のホームズは寄る辺なき変人…ワトソン様に相手にしてもらって何とか名探偵の名を保ってはいるものの、基本ダメ人間。
結婚を決めて自分との同居を解消し出て行こうとするワトソンに、子供じみた拗ねっぷりを見せますが、ワトソン様は一切耳を貸さない。

ある意味ホームズ以上に斬新とも言えるこの映画のワトソン様、小綺麗なナリのイケメンかつ喧嘩も滅法強い上にお医者様というほぼ完璧超人。かたや、天下の名探偵だけど、その奇行っぷりに周囲にはやや引かれ気味、見た目浮浪者一歩手前でワトスンの服を借りパク三昧のホームズ氏がどんなに彼の同情を引こうとしても、「いや、俺おまえのそういうのもう慣れてるから」と言わんばかりに冷たい眼差しでスルー。
まあ、たぶん今までホームズのアレな素行に色々巻き込まれまくり迷惑かけられまくりだからこその言動だとは思うんですが、あのルックスでそれやられちゃうと、ドMのホームズがそんなお医者さまに胸キュンしてしまうのも頷ける。納得。ベストを窓から投げ捨てる場面と言ったら…!!

全編に渡ってワトソン様の容赦ないドSっぷりから目が離せないのですが、まあもちろん、そこはちゃんと大メジャー映画らしく、2人息の合ったアクションもたっぷり見せてくれます。

この映画のホームズ氏はどうやらドSな人に弱い様子。彼が唯一惹かれたという女性、アイリーン・アドラーも素敵なドS淑女です。ならしょうがないな。


どう考えても続編を作ること前提で製作されている映画でしたが、あれだけ色んな形で映像化されまくって、人々の中に強いイメージが存在する『シャーロック・ホームズ』という題材を、こんな風に面白おかしく提供してくれるのなら、大満足!さあ湯水のように金を掛けまくって続きを作れさあ作れ!
モリアーティ教授はアラン・リックマンじゃないかという噂もあり…なにその俺得キャスティング…続編作られなかったら暴動だろ…

何せ、序盤からホームズが最も悩んでいた深刻な問題がラストでまったく解決されずに次回に持ち越しなので、次回もまた… … …ワトソン様は素晴らしいドSパフォーマンスを見せてくれるに違いないと期待しております。

最後のローププレイがまたこの…!!!
ホームズもホームズだよ…いくらギャグにしてもブラックすぎるだろ…英国紳士の本気を垣間みた瞬間。ドMが過ぎます。
しかも、我らがワトソン様、それを華麗に放置して人にたしなめられる始末!あれあんた、人が居なかったら絶対ホームズが失神寸前になるまで見守ってたでしょ!!お医者さん怖いです><
そういう上級者向けプレイを未来の妻の前で堂々と行うのはどうかと思うのですが…!?


…そんな僕らの完璧超人、ワトソン博士の活躍、と!!
寂しい引きこもり名探偵のホームズ氏は果たして社会復帰出来るのか…!!『シャーロック・ホームズ』、次回作を楽しみにお待ちしております!!


ていうかさー

素直に、「俺と結婚して」って言えばいいんだよね、ホームズ。



シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)

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