『ヘタリア』について、スウェーデンの人に聞いてみた
*重要な追記 1/16 11:51
アニメ『ヘタリア』放送中止+配信オンリーのニュースが入ってきました…
詳しくは↓
http://hetalia.com/news/index.htm#090116
*2巻の特装版、重版出来たようで、現在購入可能です。
ヘタリア 2―axis powers 特装版 (BIRZ EXTRA)
- 作者: 日丸屋秀和
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2008/12
- メディア: コミック
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1/24、キッズステーションにてアニメ放映開始となる『ヘタリア』。
先日出かけました冬のコミックマーケットでは、「ヘタリアのスペースが超混雑!」という情報を各所から耳にし、また実際ヘタリアサークルの多さに驚かされました。更に、あれは企業ブースで配布されていたのか、アニメのヘタリアの紙袋を持った人たちをたくさん見かけました。
一読の感想は、「普通に面白いけど、これアニメ化とか無理だろ…」というのが正直なところでした。
なにせ今のご時世、日本だけで放送!と言っても数時間後には世界中で見られてしまうこともあるわけです。
ていうかタイトルからして「ヘタリア」て!イタリアの人怒らないのかな…
そんな感じで、他の国の人が『ヘタリア』に対してどんな感情を抱くのか、やっぱり気になりますよね…
何度もこのブログで紹介しております、スウェーデン在住の福本腐女子であるemlanさんに聞いてみようかなー…
でも知ってるのかなー…とか思っていた矢先。
http://emlan.deviantart.com/art/Hetalia-dogs-107374328
http://emlan.deviantart.com/art/Hetalia-dogs-II-108969277
出たーーーーっemlan得意の擬犬化だーーーーっ…てキャラ多っ!!
私 「というわけで、emlanたんに『ヘタリア』について聞いてみることにしました」
e 「emlanです!今ハマってる漫画は、『金剛番長』です!」
私「(いちいち突っ込んでると先に進まないからスルーするお…それにしても、「番長」がスウェーデン人にどう認識されてるかすごく気になるお…)」
私 「emlanたんヘタリア好きなんですね…皿くわえたイタリアかわいいよかわいいよ」
e 「ヘタリアかわいいですお^^ 好きですお^^ pixivと手書きブログでヘタリアのタグで新着検索ハアハアです^^」
私 「日本人は、あれ見て世界の人々が怒らないか心配してますが…」
e 「私も、世界の歴史にはあまり詳しくないです><」
私 「先日も、韓国の方々が『ヘタリア』にお怒りであるという報道がされたりしていました」
e 「ヘタリアがああいう…呑気で愉快な感じで、戦争や、シリアスで残酷な世界情勢について表現することに不快感を示す人たちがいるのは、すごく理解できます…」
私 「そうですね…」
e 「それと、私が目にする欧米の漫画ファンの『ヘタリア』に対する怒りは、『ヘタリア』には白人(ブロンドとか青い目とか)ばっかり出て来ることなんです…」
私 「…!!!!!!あーーーーーーーー………」
e 「そういうのは、人種差別的だとみなされます…だから、『ヘタリア』を批判する人も多くいるです…」
私 「日本に住んでて、周囲日本人ばっかりだと、その辺あんまり肌に感じるようなことってないからなあ…」
e 「でも、海外には日本のように、大きな『ヘタリア』のファンコミュニティがあります。『ヘタリア』好きもいっぱいいるんです。日本人だけじゃなくて、私たち海外のファンも『ヘタリア』が及ぼす影響や嫌悪についてちゃんと考えないといけないと思います」
私 「うんうん」
スウェーデン:無口で何考えてるか分かりづらい何か威圧感がある人。結構内面はお茶目なんだけど、外に出さないせいでひたすら怖い。
北欧の覇者と呼ばれた時期もあったが今は大分落ち着いて福祉に力を入れている。
趣味は日曜大工とインテリア。あと議論好き。
(カットと説明文、「ヘタリア」作者サイトより)
私 「『ヘタリア』に登場するスウェーデンくんに関してはどう思われます?無口で威圧感があって方言喋る…私は、彼はかわいくて好きですけども」
e 「彼はとても好ましいキャラクターに描かれてると思います!私は彼が、強くてきちんとした男性に描かれていることにちょっと驚きました」
私 「えっそこ驚くとこなの?」
e 「私から見れば、スウェーデンの人々や政治は、非常におとなしく(very meek)、争いに怯える人たちといった印象なので… もっとも、私たちの歴史をひもとけば、彼のstrong-and-silentなパーソナリティは、イメージに合っているかもしれませんね」
*****
ほか、中国の方にもうかがってみましたが、『ヘタリア』は非常に人気があり、二次創作も活発だとか。「中国」くんも愛されているようです。
●ストライクウィッチーズはどうでしょう?
私 「あ、ちなみに『ストライクウィッチーズ』はどうですか?」
e 「ハッハッハ… ノーコメント」
私 「ええっ…!!の、ノーコメントですかっ…!?」
e 「いやいや、本当は単に『ストライクウィッチーズ』を見てないだけなんです^^」
私 「うおー焦った…私、キャラクターデザインというか元ネタを描いている島田フミカネさんのファンなんで、嫌われていたら悲しいなと…」
e 「彼のイラストレーションにはbizzareな創造性がありますね^^」
私 「(bizzare:奇妙な、グロテスクな)…や、やっぱり嫌われてる…???ローレグはだめですか…?」
ストライクウィッチーズ オフィシャルファンブック コンプリートファイル
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●聖☆おにいさんはどうかな?
私 「あと、日本では今『聖☆おにいさん』という漫画が大変人気があります」
e 「色んなブログで紹介されてましたから知ってますお^^」
私 「(相変わらずこのスウェーデン人に死角はねえな…)あれってキリスト教や仏教をギャグにしてますけど、スウェーデン的にはそういうのってアリですか?」
e 「スウェーデンは一応デフォルトがキリスト教ですけども、本当に熱心な信者はvery very fewです^^」
私 「日本は宗教に関してはかなりアバウトな人たちが多数派なので、ああいう漫画も成立すると思うんですが…」
e 「スウェーデンはそんなですけど、もし『聖☆おにいさん』が色んな国で読まれた場合、かなり大きな問題が起こるであろうことは容易に想像できます…^^;」
私 「あ、やっぱり…海外で出版は無理ですよね…」
e 「それに、海外で出版されるにはターゲットになる読者層が絞り辛い作品では?あと、日本のローカルネタのギャグが多くて海外の人には分かり辛いと思います」
私 「的確すぎる御意見をありがとうございます…(マサルさんとかジャガーは読まれてるみたいだけど、あれは海外で通じるんだろうか…)」
e 「私はちょっとしか読んだことがありませんが、『聖☆おにいさん』は very cute and funny! ^^They're such sweet friends^^」
私 「おお!なんかその表現いい…!!(^^)sweet friends…!」
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