スウェーデンの人とえんえんオタ雑談してみた


スウェーデン在住の福本友達、emlanたんが何やらニコニコしている。


e 「わーい \(^o^)/天鳳役満48000点アガったよー」
私 「コングラッチュレーションっ…!コングラッチュレーションっ…!(そしてどこのどなたか存じませんが、役満にブチ込んでしまった人、乙!)


(*証拠画像)

私 「これはとてもビューティフルなアガりですね」
e 「麻雀たのしいお(^^)」
私 「(福本漫画がなければ、emlanたんもまさか麻雀にハマることもなく人生を終えていただろうに…福本伸行は罪な男です…)

そうそう、そういえば、『冬のソナタ』という韓国のドラマがあって…」
e 「知ってますお! 主役の人の吹き替え声優はアカギ/カイジと同じ萩原聖人ですお!」
私 「(!!!ほんっと詳しいなこのスウェーデン人…)じゃ、じゃあ『カイジ』に出て来る兵藤和也(*兵藤会長の息子、通称坊ちゃん)の髪型とかファッションのモデルはたぶんこの主役のメガネの人だっていうことは…」
e 「それも聞いたことありますお!確かに彼と坊ちゃんのファッションには共通点がいっぱいありますね^^」
私 「(知り過ぎ…!!!こいつは何もかも知り過ぎているっ…!!ほとんど何を話題に出しても、普通に知ってやがる…!!)

…あ、あのね、兵藤和也 Kazuyaの呼び名だけど、「BOU CHAN」じゃないよ(*メールにそう書いていた)「BOTCHAN」て発音するんだよ…」
e 「そうなんですか!」
私 「うん、確かにこの漢字「坊」はbouって読むんだけどこの場合はBOTCHANって発音するんだ…」
e 「知らなかったですお!教えてくれてありがとう!^^」
私 「(ああ…こんな重箱の隅をつつく的な指摘しか出来ない…日本の福本ファンとして立つ瀬がゼロすぎるお…)




前回までのあらすじ
『カイジ』を愛するスウェーデンの腐女子とお話してみた
スウェーデンの人とニコニコ動画の話をしてみた

スウェーデンにも大きなオタイベントがあると公式サイトを教えてもらったが、スウェーデン語が全然わかりません本当にありがとうございました。


…まあ、emlanたんが英語でわざわざ解説してくれたので、別に問題はありませんでした。

●"UppCon"

スウェーデンでは毎年一回、「ウプサラ」という都市で三日間かけて、オタ向けのイベントが開かれるそうです。
通称 "UppCon"。ウプコン。

以下、どんなことをするかをざっと。

●映画の上映
日本のアニメ、アジアの映画など

アーケードゲームのブース
DDRエクストリーム、ステップマニア、In the Groove(DDRに良く似たアメリカのゲーム)、ビートマニア2DX、ポップンミュージックドラムマニア

●テーブルブース
スウェーデンでは手に入りにくいグッズが手に入るお店みたいなのがあるようです。アニメグッズ、フィギュア、J-POP、DVD、日本のお菓子など。無料で出店できたりするっぽい。
もし自分で作った同人誌を売りたければ、ここで売ったりもできるみたい。

●キャットウォーク
コスプレを鑑賞したり参加したり。ロリータファッションや、その他日本のファッション歓迎だそうです。自分でそういうのを着たい方は申し込みが必要。

●Speed meeting
制限時間3分で、かわるがわる色んな人とお話出来るという試み。同じものが好きな人を探すためにいいらしい。スムーズに進めるために、事前に聞きたいこととか話したいことを書いておくと良いとか。
なんか日本のお見合いイベントみたいですねw

●Illustration wall
自由に絵を描いたりできるかなり大きなスペースがあるみたいです。
ここでは壁ってなってるけど、テーブルの上にデカい紙が置いてあるのかな?


●コスプレコンテスト
参加者は50SEK(約770円)支払い、上位入賞のトップ3が最終的にこのお金を手にすることになるんだって。へえー!
*衣装は自分たちで作ったものでないとダメ。
*参加者は150人まで。でもコスプレはしたければ好きにやっていいそうです。
*審査は、衣装の出来、グループの寸劇とかもろもろのアピールを見て判断するとのこと。

●ゲームコンテスト
参加費についてはちょっとよくわからないそうですが、こんなゲームが。

→デッドオアアライブ4、鉄拳5ストリートファイター3ソウルキャリバー3/4、Singstar(イギリスのカラオケゲーム)、機動戦士ガンダムSEED 連合 VS. Z.A.F.T. 、ギルティギアXXアクセントコア、ギターヒーロー3、大乱闘スマッシュブラザーズXNARUTO-ナルト-疾風伝 激闘忍者大戦!、ポップンミュージック13、ビートマニア2DX 

日本のゲームがいっぱい…

●Photography hunt
変な写真や面白い写真のリストがあって、それを見つけるゲーム。制限時間60分。

●お絵描き系コンテスト
 1.テーマあり
 テーマは「夢」。コンテストの前にあらかじめ描いて持って来る。
 2.時間制限あり
 テーマはその場で決まるので、その場で描く。制限時間30分。
 3.四コマ
 最大6パネルを使って漫画を描く。
 ネタがどれだけ面白いか素晴らしいかでジャッジ。技術的な部分は判断されない。

私 「ゲーム系のイベントはほとんど日本のゲーム一色…本当に日本のゲームって人気あるんだなあ…」
e 「スウェーデンにはゲーム製作会社がほとんどないです><」
私 「なんかおっきい文化祭+ゲームイベントって感じ?同人誌を売ったりはしないんだね」
e 「同人誌自体があまりないです…」
私 「あれ?ところでAMVのコンテストは?」
e 「今年はなかったみたいです。アメリカのコンベンションとかでも、そういう傾向が一般的みたいです」
私 「…(いろいろなことを考えている)」

●コスプレいろいろ

私「コスプレのコンテストで、参加費を上位入賞者がもらうシステムって面白いですねー。どこでもコスプレって盛んなんだなー」
e 「私はコスプレはしないですけど、コスプレがすごく好きな友人がいます」
私 「コスプレ楽しいですね。日本では、『日本人は典型的アジア人だからファンタジー系のコスプレをしても似合わん!その点、外人がやるとやっぱり似合うよなー』なんてことを言ったりもします」
e 「Σ(゚Д゚;エーッ! 海外では『日本人のコスプレはすごく素敵!かわいい!うらやましい!』って声が多数なのに…」
私 「お互い、ないものねだりってやつですかね(両方とも、目にする機会が多いのは人気のある美麗なコスプレ写真だからじゃないかって気もするが…)

e 「私の友達にはコスプレ大好きな子がいるんですけど、その子はコスプレをする場がないって嘆いてます」
私 「そのお友達が東京にいたら、コスプレする場がないことで悩むことはないでしょうね…しょっちゅうコスイベントがどっかしらでやってるし」
e 「すごいなあ…」
私 「日本では本当にコスプレが盛んです。遊園地で、一般客に混じってコスプレのまま遊べたりすることもあります
e 「な、なんだってー!!」
私 「いや、まじでまじで」


としまえん・後楽園・よみうりランドあらかわ遊園などでは毎月そういったイベントが開催されている。花やしきジョイポリスなどでも毎月でははないがあるとか。


e 「…日本では、それは一般的なことですか…?スウェーデンでは、ハロウィンとか仮装パーティとかの時しか、人々は仮装をしませんけど…」
私 「うーん、日本人はハロウィンに仮装したりあんまりしませんし…」
e 「え、ハロウィンって仮装しませんか普通?」
私 「日本ではハロウィン自体があんまり浸透してないです。仮装パーティみたいなのをやる習慣もほとんどないです」
e 「そうなんですか…十月になると、日本のファンサイトではハロウィンのかわいいイラスト更新がたくさんあるから、日本でもハロウィンは普通にやるものだと思ってました」
私 「あんまり…しないですね。『ハロウィン?なんか十月になるとオレンジ色のカボチャをやけに見かけるな、そういえば』って程度じゃないでしょうか」
e 「ものを売る側の人たちが、売り上げを上げるために盛り上げてるんですね(^^)」
私 「ですね(^^)」

えーと一応フォローしておくと、日本のコスプレを好きな人たちの中でも、遊園地で遊ぶことを好む人は多数派というわけではないです。
コスプレ好きな友人によれば、遊園地がもともと大好きな人か、子供に人気のある番組(特撮とか魔法少女とか)のコスプレをしてる人、あとは盛り上がるのが好きな若い人たちが主で、遊園地は無理!って人も相当多いです。そして、コスプレを楽しんでするオタクと、そうでないオタクの間にはかなり意識の違いがあると思います。日本人は基本的にはとてもシャイです」
e 「わかります」
私 「日本人は普段真面目なので、そういうお祭りごとになると反動でハジけてしまうってこともあるかも」
e 「それは、カラオケで歌う時になるとすごく盛り上がったりするのと似てますか?」
私 「あー、感覚としては近いかもしれませんね…正直、私も最初に遊園地でコスプレしたまま遊べるって聞いた時は「ねーよwwwww」と思いました…周囲の、オタク以外の人の視線も気になりますし…」

●海外のオタク、日本のオタク

私 「あ、そうだ。
前回のエントリを読んで、「海外のオタクってオタクじゃない人にどういう風に見られてるんだろ?日本と同じなのか、違うのか」という疑問を持たれた方がいらっしゃったんですが」
e 「?」

私 「日本では、オタクがオタクでない人からネガティブな視線を受けたりすることがままあります。
ずっと昔に「オタク」と報道された男性が少女を殺した事件があったり(彼が実際に「オタク」であったかどうかは未だに議論の対象ですが)、あとまあ社交的でなかったり、もろもろひっくるめてオタクってイケてないよねみたいな。
そういうのが、他の国でも同じなのかなって」

e 「ええと、まず「OTAKU」という言葉の定義についてなんですが」
私「はい」
e 「英語を話す海外のアニメファンは、「OTAKU」という言葉を "Super big fan of Japanese animation/manga"日本のアニメと漫画を最高に大好きなファンという意味で使います。そこにはネガティブな意味合いは含まれていません」
私 「把握」
e 「でも、ひとたびその言葉を翻訳してしまえば、そういう人々はGeek/Nerdと呼ばれます」
私 「ああ…」
e 「あんまりイケてなくて、なんかウザかったりして、社交性に欠けている、みたいな」
私 「ああああああ
e 「それに、どんな国の出身だったとしても、多くの人々は、いい年してアニメや漫画を楽しむのは幼稚だと考えるのは確実です」
私 「!! お、おっしゃる通りです…(「アニメや漫画を楽しむのは幼稚」という考え方が今更すぎて新鮮なのは私だけでしょうか…?)
e 「ね」
私 「日本では、漫画を読む年齢層が幅広いです。幼年漫画から少年・少女漫画、青年漫画、子供が読んでいると不自然な漫画さえあります。だから、他の国々よりもそういう意味での風当たりは弱いかもしれません。『アカギ』や『カイジ』も青年漫画だし」
e 「青年漫画…」
私 「うん?」


おや?emlanたんのようすが…

●同じ青年漫画なのに!

e 「『アカギ』や『カイジ』は青年漫画ですよね? で、『ベルセルク』や『無限の住人("Blade of the Immortal")』も青年漫画ですよね?」
私 「ですね」
e 「なのになんで!!なんで、ベルセルク無限の住人のfanartはFKMTに比べてすっごく少ないお!?もっと見たいんですお!!少ないですお!!少ないですお!!
私 「落ち着いて!!emlanたん落ち着いて!」
e 「少ないですお!!少ないですお!
私 「うんうんわかった。emlanたんはベルセルクとむげにんが大好きなんだね?」
e 「(コクリ)」
私 「あー…そうだねえ… まず、両方の作品とも、作者の絵が上手すぎるってのがあると思うですよ…三浦先生も沙村先生もお二人ともとても個性的かつ洗練された絵柄で、アマチュアのファンが真似をするのは難しいんじゃないかと…ハードなファンタジーと時代劇ということで、コスチュームも描くのにちょっと敷居が高いですし」
e 「確かにお二人の絵は神ですお…」
私 「あとまああれだ…ほぼ男性キャラしか出て来ない福本作品に比べて、魅力的な女性キャラが多く登場するなどの理由により、若干もえにくい(801的な意味で)」(*ただしグリガツは除く)
e 「もえパワーが絵を描くことの原動力になるのは否定できないお(^^)」
私 「ですよねー。もちろんfanartを描く人が全て腐女子ではないのは重々承知だけども、精力的にfanartを描く人に腐女子が非常に多いのもまた事実。否定できない事実」
e 「腐女子が多くなかったら、『NARUTO』の人気投票でイルカ先生が上位になったり、『BLEACH』で吉良が上位になったりするわけないお^^」
私「emlanたん相変わらずナチュラルにオタ事情把握しすぎ。とてもスウェーデン人と話してる気がしませんが、今更ですね。
 ま、むげにんは今度アニメ化するし、そしたらfanartも増えるかもしれないよ」
e 「わくわくてかてか」


私 「そういえば、三浦先生はニコにハマってるみたいですねー。ニコで時報で呼び出されてたの知ってる?」
e 「??????」
私 「あ、これ、もしかしたら知ってるかもだけど、三浦先生のスケッチ画
e 「えーーーー!!!『がくっぽいど』のパッケージ画って、三浦先生なんですか!!??」
私 「あ、あれ?知らなかった?」
e 「知らなかったです!!うわあ…三浦先生のスケッチ…これももちろん知らなかったです!教えてくれてありがとう!」
私 「(教えること何もないってくらい日本のオタ事情に詳しいのに、意外なことを知らないんだなあ…でもよく考えると、海外では『ベルセルク』大好きな辺りとミクとかニコ動大好きな辺りってあんまり接点なかったりするのかもなあ…あの絵見ただけだと三浦先生の絵だとは判別しにくいしね…)



このように、福本漫画以外にも海外で人気のある青年漫画はたくさんあるようです。


先日、emlanたんの福本友達のプロフィールを眺めていたら、「favorite artist」の欄にこう書かれていました。

favorite artist  浦沢直樹福本伸行手塚治虫ハロルド作石、沙村宏明、三浦建太郎

(*実際はアルファベットで書かれてました)


私「(なんか、まんまこうプロフィールに書いている日本の漫画好きな男性が普通にいそうな、なんとも手堅いラインナップ…favorite artist…ハロルド作石…た、たぶん『BECK』だろうな…『ゴリラーマン』じゃないよね…)
 emlanたん、このお友達も絵がとっても上手ですね!22才ってemlanたんと同じ年か…出身国が書いてないけど、どこの国の人ですか?」
e 「彼女はドイツに近いオーストリアに住んでます」
私 「(お、オーストリアのFKMTふじょし…!!)えーと、彼女とやりとりする時は英語で?」
e 「彼女はとっても英語が上手ですお^^」
私 「そうなんだー。浦沢直樹、確かemlanたんも好きでしたね…オーストリアの人に『MONSTER』の感想とか聞いてみたいなー。『PLUTO』はもう翻訳されてるのかな」
e 「つ彼女のメールアドレス」
私 「…」
e 「(^^)」


私「(ちょwwwwwwおまwwwww無理wwwwwww英検2級レベルの私にはemlanたんとのやりとりだけでもういっぱいいっぱいだおwwwwこれ以上また別の人と英語でやりとりとかほんと無理wwww無理wwwwwww)



つ…づかない…!!!!!!と…おも…う…


●おまけ

私「そういえば、『Ievan Polkka』(「ロイツマ」の名でも有名な曲。多くのMADを生んだ)は知ってましたか?」
e 「その曲を初めて聴いたのは、『BLEACH』の井上織姫がネギを振り回している動画でした」
私 「有名なアレですね」

e 「あの曲はフィンランドの曲なので、私がそれを知らなくても別におかしくないです^^ フィンランドはお隣さんですけど、言語は全然違うです」
私「なるほどー。

あ、あと海外の人にアイドルマスターを知ってもらうための英語のサイトを教えてもらったお」

http://idolmaster.tdiary.net/

e 「わーこのサイトはとっても便利ですお!!これで今までよりずっとカンタンにアイマス動画を楽しめますお!!」
私 「ヨカタ(^^) ついでにおすすめしておこう、emlanたん、きっとこういう動画好きでしょ?」

D

e 「aaaa yes that cute video you linked! So catchy and wellmade!!
Always so impressive with fully handdrawn videos!」
私 「大喜び!ヨカタ(^^)」