クロサギ

クロサギ 1 (ヤングサンデーコミックス)

クロサギ 1 (ヤングサンデーコミックス)

上記のカセパタを読んでいて思い出したのはこちら、詐欺専門漫画「クロサギ」。
以前にウェブ拍手で「お勧めの漫画を教えてください」と書いたら勧められた。詐欺を題材にしているというのが面白そうだったし、アマゾンのレビューでも興味をおぼえた。青年誌だし、詐欺だし、とてつもなくダークでブラックでやるせない内容かと思ってたら、意外とそうでもない。


父親が詐欺にひっかかり、家族が無理心中をした中で生き残った主人公の黒崎は、詐欺師相手の詐欺しかしない「クロサギ」。詐欺師を相手にするということは、当然相手以上のスキルが必要になる。カモが来た、と黒崎をいつもの手口で騙そうとする詐欺師を、見た目は童顔で頼りなさげな黒崎が鮮やかな手口で出し抜く場面がみどころ。
もちろん黒崎は犯罪者だし警察に追われてもいるが、黒崎に騙される対象がたいていあくどい詐欺師であることと、その詐欺師に騙されて奪われたお金を、黒崎は被害者に返してあげちゃう。本人は「自分のあがりもしっかりいただいてるから」とうそぶくが、まあ半分義賊みたいなもんですよね。
結末も後味の悪いものは少ないので、そんなに気負わずとも詐欺対策として軽い気持ちで読んでも差し支えないと思う。


この漫画がなんとなく暗くなりすぎるのを押さえられているのは、作画の力に因るものが大きいと思う。
「上手い」タイプではないが、なんとなく親しみやすい絵柄だ。目は少し小さめで、主役の黒崎ははっきりいってカワイイ。表紙画像参照…と思ったら、無いじゃないの!でも私この人の絵が割と好きなので、下にちょっと顔見せをば


黒崎くん

詐欺中変装バージョン。メガネの国の人たちへ。

こうして見ると何だか別人みたいだけど同一人物です。下の顔の方が定着した絵柄。
二枚目タイプ以外のモブキャラやゲストキャラの顔(特におじさん)の描き方は、なんだか山田貴敏さんぽい。アシをやってたとか、それともこの人のアシが山田さんとこ出身の人なのかな。


黒崎をカワイイ、と思い出すと、なんとなくこの漫画を続けて買ってしまうことになる。
一応ブログのタイトル通りに腐女子的な萌えで見ると、たぶん2巻に出て来たメガネヒゲダンディ詐欺師の白石(ベンチャー企業買収詐欺)、たまに出てくる黒崎嫌いの刑事・神志名警部と組み合わせることが多いんじゃないかと思うんですが、個人的に一番萌えたのは、昔高校でちょっとだけ一緒だった子の話(2巻/家賃詐欺)。別に黒崎的には仲良しだったとも思ってなかっただろうし、大切な存在でもなんでもなかったんでしょうが、過ぎ去ってしまい、詐欺師になってしまった自分は永遠に失ってしまった高校生活(入ってすぐやめてる)で、ちょっとだけ関わった相手、彼の現在、自分の現在。金網の向こう側の黒崎がシェチュネー!!とか何度も読み返してしまいましたよ。


新刊の5巻は4/5発売。上条さんのSEXの6も出ます。


黒崎萌え業界では何がメジャーなのかなあ。私、ギャラリーフェイクでも(もちろん鉄板はサラフジなんですが)「まあ、ジゾフジがメジャーなんだろうなあ…」とか思ってたんですが、検索してて迷い込んだ某スレではまったく話題に上っておらず、少なからずショックを受けました。メジャーなのはあの濃い顔の眼帯したトレジャーハンターくんらしい。だってあの人、妻絡み娘絡みの話あったじゃん!ラブじゃん!
個人的には「はてなの茶碗」等に出てくる金貸しのはせまんの社長がカワイイので、フジ長谷でお願いしたいんですが。フジタが彼に頭を下げた時はハアハアしましたよ…(この話、前もしたかも)

4/26に完結巻の32巻が発売。

ギャラリーフェイク (32)

ギャラリーフェイク (32)

最終回見そびれたんだけど、サラとフジタは結局どうなったんだろう。
しあわせになってくれているといいんだけど。細野さんの描く女の子はかわいくてイヤミがなくて好き。