腐女子の嗜好もろもろ/げんしけん感想


今月のげんしけん感想。
あーそっかあ荻上さんは黒笹原攻めですか!意外!と最初思いました。
だってほら、彼女、貢麗でしょ?みつぐれ。ちょっとノリ違うよね!


腐女子というのはたいていハマるカップリングの傾向というのは似ているもので、他ジャンルに行っても、まったく違う傾向のカップリングにハマるってことはあんまりないんです。だから、一度ハマったカップリングで友達になった人と疎遠になっても、違うジャンルに行ったらまた好きなカップリング同じで再会…てことは日常茶飯事なのですよ。むしろ、違っていたら驚きます。


みつぐれと言えばまあ、脇キャラではあるけど比較的王道ですよ。
王道というのは、すっごくおおまかに分けて「一般的にビジュアルがかわいいとみなされる方が受(カッコイイ、男らしい方が攻め)」という意味です。
笹原と斑目を比較すると、笹原の方が一般的に見ればかわいい顔をしています。黒目がちだし。おとなしいっぽいし。
たぶん、腐に明るくない方から見れば、強攻め笹原ってエ?て感じだと思うんですよ。かわいいタイプなのになんで?って。


昔は(美少年ものから端を発してることもあって)、明らかに背が低かったり目が大きかったり華奢だったりする方が受けというのがごく一般的であり、王道だったんですけど、最近では好みの細分化が進んだのと文化が爛熟(笑)したのとで、あえて逆を好む、という人も少なからずいるわけです。
かわいい方が攻めで、かわいくない方が実はかわいい(受け)という嗜好は、ジャンルによってはそっちの方が強かったりもします。ぽたなんか、スー受けとかめっちゃ王道ですしね(もちろん真逆のはり受けも王道だったりしますが)。
私の印象では、あえてかわいい方を攻めにしたがる(ゴツい方を受けにしたがる)というタイプの人は、同世代とちょっと下に多い気がします。
もう少し世代が上になると、いわゆる王道カップリングが圧倒的で、ゴツかったりアレだったりするのを受けに持ってくる人は少ない(ただし、どっぷりオタで新陳代謝激しいタイプの人だとこの辺の流行もきっちり押さえてたりもするけど)。
しかし、逆に低年齢層になると、どちらかと言えば王道を好むように思えます。
これは年齢的なものもあるし、世代的なものもあるかと。その時の流行り、大手の傾向なんかで決まってきたり、幼い頃はあまり好みが固定されておらず与えられるものをそのまま受け入れ、年を取ってくると心が王道を求めるのかも(笑)もちろん、一概には言えませんが。


で、荻上さんの好みは、最初スクラムダンクのみつぐれ(やや脇だが王道)→ハレガンのロイエドエドロイ?(比較的王道だと思うがよく知らない)→ナチュラルに笹原攻め班目受け
というのが作中に出てきているわけですが、あれだね、たぶんみつぐれ好きなのは彼女の高校生の頃の好みだね。地方だし、アンソロと通販(通販もアンソロ作家が中心になりがち)だとどうしてもメジャーカップリングが主になるから。
ロイエドは床に散らばった本の表紙だけで推測しているのでもしかしたら逆かもしれないし。エドロイだとしたら、既に彼女の中ではエポックメイキングが起こっている。でも、みつぐれも「王道を踏襲しているとは言え、どちらかと言えば攻めがヘタレで受けがしっかりであり精神的には逆転しているともとれる」カップリングなので、そこから更に発展したら、笹原攻めがナチュラルになるのも不自然ではない。


荻上さんの年齢的に、このあたりで好みがガラリと変わってもおかしくないんですよ。そして、王道からそうじゃないのに突然ガラリと変わった時って、自分がオタとして一段とディープになる瞬間であることが多い。以前自分より年下の人の日記をいくつか見ていて,同じようなことを思ったのでよく覚えています。
いきなりジャンプを読まなくなったり(そして三年後くらいに帰ってくる)、アンソロを買わなくなったり、王道にハマらなくなったり、ぱふとジュニアとファンロードを買わなくなったり、アニメを見なくなったり、友人と話があわなくなってきたり、友人の一人が同人足抜けしたり、漫画を描いていたのが突然テキストを書きはじめたり、それがまた漫画と全然作風が違ったり、日記が突如言葉少なくなったり、十代くらいの年下の同人友達がそんな感じになったら、彼女は今オタの階段を上り始めたシンデレラです。そこ上っちゃうと、足抜けすることが不可能になるんだよ。私みたいにね。


班目のヘタレ攻めも、荻上ちゃんと好みは合わないけどやっぱり私らの世代のカップリング嗜好だよなー。王道からはずれてる。笹原攻めもそうだし。うーん、私は荻上派だ。