ハウルの動く城、観てきましたー
下の方に超ネタバレ感想あるので、未見の方はここまでで。
「千と千尋」の時も初日一回目に観に行ったのですが、その時は確か十五分前くらいに着いたらかなり長い列が出来てたので今日もちょっと早めに行くべ、と思いつつだらりとしていたため五分前ほどに到着。列がナイ。
(いや、あったのだろうがもう入ってしまってたんでしょう)
端の席だったけど余裕で座れました。
子どもの隣は…横の友達とかとひそひそうるさいかもだから避けて
おっさんの隣は…奥さんに知ったかぶった解説とか加えそうだから避けて
メガネかけたおとなしそうな若い女性の隣にしました。
と、席を吟味するくらいの余裕はあった。
「千と千尋」の時は夏休みだった(っけ?)し、前宣伝すごかったからなあ。
そして、ネタバレ感想。
思ったよりすんごいおとぎ話な話なのね…
なんだかどこだかで「戦時下の恋」みたいなアオリをされてたと記憶しているんですが、んだからもっとシリアスかと思ってたの。
戦争場面は出るけど、実際に人が死んだりする場面は皆無。
空襲で街は燃えるけど、逃げまどう人々なんかもあまり描かれてない。
「スチームボーイ」も舞台は英国だったから似たとこあると思うんだけど、あっちは結構人が(あんまり残酷には描いてないにしろ)バンバン死んでたのに。
ラストでの戦争を終わらせるっちゅー話も「え!?それで終わるの!?」みたいな
あまりの拍子抜け展開。
ただ、これをおとぎ話だと思ってみれば、まあそれはアリだよなあ。でもなあ…
かなり唐突に終結してしまうので、スタッフロールで「これで終わりなのか…」と
ポケーっとして流れる名前を眺めてたんだけど、そのあまりに単純な解決の仕方も、国家間の戦争の愚かさを皮肉ったものだとすればまあ納得か…と思わなくもないかも…などと考えながら「おわり」という字を見ました。
それにしてもやっぱり、あの隣の国の王子はよー。
もっと使えたんじゃねえの!?と女子としては思うわけですよ!
もう少し早い段階から元に戻しておいて、ソフィーに正体を明かし愛を告げ、でもそれを振り切ってハウルの元に行く!その方が盛り上がるだろ!
「隣の国の王子です!」って!!説明的すぎる台詞だろ!普通国名とか言うだろ!(笑)
ソフィーをそんなに迅速にあきらめんなよ!もっと粘れよ!
「心は変わるもの」確かにその通りだからこそ、今のうちに印象づけるためにアプローチしとくんだよ!貴金属をあげるのも良し!(捨てれないし身につけると思い出すし)
全体的に面白くなくはなかったですけど、今までのジブリ作品に比べていまいちなのは
・ビジュアル的なサプライズ場面がほとんどなかった
(美術はきれいだったけど、いつものって感じ。城はちょっと絵的に浮いてた)
・ラストが突然全てがおさまりすぎ
(前半の流れとかは結構好きだっただけに…)
ソフィーは顔が好みです。あのしっかりとした眉がすごくいい!婆さん時も娘時もよかった。婆さん時はすごくいい感じに描けてたと思う。階段のとことか。
「私なんて美しかったことなんて一度もないわよ!」と叫んで泣く場面は心にしみました。
ハウル、木村声は案外気になりませんでした。むしろ良かったんじゃねーの?
ただ、「えっ!」と驚く声やテンションが上がった時などは木村色が濃くなったりしてそれはちょっと、いやほんのちょっとですけど気になりましたが、おおむねよかったんじゃないかと思いますよ。ほんとほんと。
できれば、木村声だということを忘れてピュアな耳(笑)で聞くのが良いかと。
顔思い出したりとかしちゃダメです。
ハウルのキャラクター自体も好きです。髪の色変わっちゃって騒ぐとことか好きだ。
あとマルクルもかわいかったですよ!あの声がいい!
でも、うーん。「千と千尋」は見終わった後
なんかこう作品世界に支配されるような感覚があったんですが
ハウルではそれはあまりなく…
すっごく出来のいいハートウォーミングなハリウッド映画を観たような感覚が
ないでもない。かな。
あと、「千と千尋」は主題歌の「いつも何度でも」が凄く好きなんですよ。あの曲にやられた感があり。今回のは、歌詞ほとんど意識できなかったなあ。
スタッフロールに作詞谷川俊太郎とあり、個人的に嫌な思い出のある人物なので少しひいたせいもあるのですが。詩人としては好きなんですけどね…
しかし、原作が読みたくなりましたよ!買ってみようかなあ。