作画崩壊を知らないわたし

作画崩壊というおはなしを各所で見かけるんですが、崩壊したという回のキャプを拝見すると、「え…これが崩壊…なのですか…」と思うこともしばしばあります。
いやもちろん、動いてるのを見ないとわからないというのはそうです。ちゃんと話を通して全部見て、「これは崩壊」と判断なさっているのですから、単にキャプを見ただけで「別にきれいじゃん」というのは部外者のわかってない発言ですねきっと。

私が最もアニメをよく見ていたのはたぶん…小学生の時かなあ…低学年の頃だと思います。
アニメファン、とかではなく、もちろんオタクでもなく、純粋に「アニメっておもしろい」と思って見ていた頃です。「ダーティペア」とか「サジタリウス」とか大好きだった。
その頃当然作画への興味なんかまるでなくて、ビデオもなかったから繰り返し見たりもしなかったし、むしろ絵はすっごいキレイだと思って見ていた気がする。
その後「キャプテン翼」とか見るようになって、オタクへの道が開かれるのですがそれでも「作画がどうの」って概念はなかったなあ。作画を初めて意識し始めたのは「聖闘士星矢」だった気がします。いま気付いたけどこの頃ビデオを買って繰り返し見れるようになった。やっぱりそれが大きいのですね。
あと、車田先生の原作絵と、アニメの荒木さん姫野さんの絵が結構違って、またどの絵もキレイで(車田先生の絵もある意味キレイなんですよ…当時全盛期の作画はほんと輝いてたし)それぞれ好きで、やっと「作画監督が誰それ」とかいう概念が生まれ始めました。
でも、「この回は作画がいまいちだなあ」と思った記憶はあんまりないなあ(覚えてないだけかも…)原作のデザインの方が好きだなあ、とかは思ってた記憶がありますが。

私、なぜだか「作画に文句つける」という視点があんまりないらしく…作画がいまいちだったら「運が悪かった」「きっと忙しかったんだな」以上。
いやだってさあ。毎週作るんだぜ。たいへんじゃん!多少荒れることあってもしゃあないじゃん!とか…だって動くんだぜ!絵いっぱい描かないとなんだぜ!みたいな…(*未だにそう思ってます)でも週刊漫画家には厳しかったりする不思議…

非常に熱心に見ていたアニメには「ラムネ&40」「サイバーフォーミュラ」とかがあるんですが、これも作画に文句を感じたことはなかったな。「サイバー」の時は、他国に発注して描かれたもんが多い回だと絵がカクカクで「はずれだ」とかいうのがよくあったんですが、そん時も別に…「運が悪かったな…」的なそれで…
好きキャラが出番多い回がその外国発注だともう泣けるんですよ。ああああああ!ただでさえロボットみたいなのにますますウォーズマンみたいになってるよブーツホルツ!みたいなね…最終回とか、作り手側の気合い入ってる回の決めカット(*脇役は1カットくらいしかない)だと、作監の吉松さんが描いてくれててさあ…これがまた、他国発注の作画ととても同一人物とは思えないくらいキラキラのお目目のブーツホルツでねえ…(まぶたの裏に思い浮かべてる)あれはかわいかったな…
でもなんか、それもネタとして楽しんでましたね(笑)好きなアニメでも、作画がアレだったりする時は「ねーよwww」て感じでギャグにしてた。「つか吉松さん描いてよ!」と叫んだりはしたけど、崩壊したとかはまったく思ってなかったなー。
女性のファンってそういう感じの人が多かった気がする。作画にケチをつけるのは男性が多いという印象。いや、今時はそうじゃないのかもしれませんけど。

しかし、これってもしかして腐というか二次創作の住人だからなのかも。多少絵があれでも、全体として愛してさえいれば、妄想するには大筋問題ないし。絵があれでもさー、要はもえさえすればいいんだよねー。いや絵があれだともえられないっていうご意見にもうなずけるんですけど。私の周囲には作画崩れをネタにして笑い飛ばすような描き手が多過ぎた(笑)
なんか腐同士だと、例えば「●●の昨日の見た?」「あー作画ひどかったね!」「ね!」「あそこのあれはないよね!」「ないよね!」
以上!以下すべてもえ話!という感じがするな…


あ、高校生の時以来ほとんどアニメを継続して見ていない、現在のアニメの状況をまったく知らない1976年生まれの人が言うことですので。こういう感じ方もあるんだなってことでひとつ。
いまのアニメで気になるのは絵がキレイうんぬんより「動かない」「紙芝居」なのが駄目で…ヒカルの碁にハマってた時にビデオを貸してもらって見たんですけど、それが辛くてよう見れませんでした…絵がキレイでなくてもいいから動いてよ!!「ハーメルン」も好きだったからチラっと見たけどあれもえらい紙芝居だったなあ…のだめも、演奏場面が多いと「演奏イメージ」場面はほんっっっっとうに紙芝居で苦痛ですね…