白服さんたちの謎

昨日はめでたくもねえ誕生日だったのですが、友人にふぐを御馳走してもらいました。

しげる気分でふぐを満喫しながらふくもと話。
ざわメモ(→動画)で鷲巣さまを落としたいっ…真っ先にっ…!!とかまあそんな話をしていたわけですが、あの、鷲巣邸にいる白服さんたちって考えてみると謎だよねという話に。
色んなところで指摘されているんですが、あの白服さんたちってすごい鷲巣さまラブなんですよ。
福本作品に出て来る「強運の王キャラ」ってかなりアレな人たちが多くて、まあ「カイジ」の兵藤会長なんかはそれの筆頭だと思うんですが、兵藤会長は部下にあからさまに恐れられているというか気味悪がられているんだけど、鷲巣さまは愛されている…
兵藤も鷲巣も部下に畏怖されているんですが、畏怖→恐怖な兵藤に対して、鷲巣の場合は畏怖→心酔になっているような気がする。
二人の違いを考えると、やはりもともとのお育ちの違いとか…兵藤は成金ぽいですけど、鷲巣はおうちにお金ありそうですし。ハナから超エリートコースを邁進しているところを見ても、いいとこの坊ちゃんなんでしょう。
だからなのか、兵藤の「金が欲しい」と鷲巣の「金が欲しい」って違うんですよね。
あと、兵藤とか「銀と金」の王キャラの蔵前なんかは、顔に大きな老しみがこれでもかと描写されていたりして、見た目からして物の怪老人っぽいんですけど、鷲巣はその中では比較的美形にカテゴライズされる顔立ちしてます(あれ?そうでもない?フィルター?)。

それに鷲巣はファッションセンスもあの時代としては異常っ…!異端の感性っ…!あの服は舶来ものだろうか。専属の仕立て屋さんがあつらえたりしてるのかなあ。
また、部下に白のダブルのスーツを採用するってのがっ…!!白なんてすぐ汚れるし普通だったら絶対やらないだろうけどそれをやってしまうのが鷲巣さまクオリティ。鷲巣さまハイセンスすぎる。あそこんちのメイドがどんな格好なのか知りたい。きっと品の良い白系の制服なんじゃないでしょうか。
鷲巣邸に就職するとまず採寸大会なんだろうな!それで白スーツをあつらえてもらえるんだ…夏のは麻で…
それに全員サングラスかけてるんだよそういえば。あれもきっと制服の一部。どこかで「タマネギ部隊みたい」「きっと全員グラサンはずすと美形(笑)」というご意見をお見かけして大変ウケました。そうかそうだったのか…


とかまあ…そんな話をしていたんですけども、ふと友人が「あの白服たちって、全員若いよね。鷲巣さまって75才でしょう?もっと年の近い部下っていないのかな?」という発言。

そういえばそうだっ…!!


白服さんたちの中で最も発言数の多い岡本さんは、作中で「鷲巣さまに十数年お仕えした」と言っているので、現在37.8くらい(もっと下?)で20代前半〜半ばくらいから居るのかな〜と予想されます。
普通だったら、もっと50代とか60代とか、まあそれこそ銀さんとかみたいな百戦錬磨のブレーンみたいな部下がいてもいいはず…でも、そういう人たちとはやっぱりちょっと別で、あの白服さんたちは「手駒」というか…ちょっと違うか、「手足」のような部下なのかなあ。だって殺人の片棒かつがせてるわけだし、表沙汰にできないような鷲巣さまのプライベートな用事を片付ける専用の荒事担当部下、みたいな…
例えば銀さんみたいなブレーンキャラがいたとして、金もある役職もあるみたいなキャラが、鷲巣さまが負けると自分が困るから鷲巣さまを応援するっていうのならわかるんですが、白服さんたちは(もちろん鷲巣さまが金全部さらわれて飛ばされたら、自分たちはどうなるんだってのもあるでしょうが)なんかそういうのとは違う次元で鷲巣さまに忠誠を誓っているように見えるんです。
たぶん普段は身辺護衛として機能もしてるんだろうし、雰囲気からしてみんな敵と戦えるポテンシャルは持ってるんじゃないかと思うわけですが、どういう履歴をもった人物たちなのか…。
どう見ても三十代、どんな頑張っても四十代以上には見えない白服さんたちが「いつから、どういう経緯で」鷲巣さまの部下になり、どうしてあれだけの忠誠を誓うに至ったかが知りたい!私は!!

鷲巣が事件をもみ消すためにほうぼうに手を回している時、最後の証人が金で折れたという電話をもらって、後ろで控えている白服たちに「安心しろ みんな…」って言うんだよね。「みんな」て。普通部下に「みんな」って言わなくない?「おまえら」とかでいいじゃん。すごい一心同体感があるんですけど。この辺で既に、鷲巣さまとこの白服さんたちの一体感が表現されているんですよ。
でもちょっと国外に行ってないとなんないという話をしてる時も「仕方ない… ついてきてくれるか…?」「もちろんです」とかいう会話を交わしてるんですが、これたぶん、鷲巣さまは「当然ついてくるのはわかってる」ことを前提にして発言してますよね(笑)白服さんもそれをわかって答えてますよね。


年をとって少しずつ狂っていって、ああいう危険なギャンブルをしないといられなくなって、それまでは裏の荒事とかはまあ普通にその辺のヤクザとかの若いのを借りてきていろいろやらせていたことを、見込みのありそうなの、自分に型通りだけでない忠誠を誓っている・心酔している者(そういうのを即座に見抜いちゃうのが怪物・鷲巣巌)を引き抜いて作ったのが白服部隊なのかもしれん。
全員で何人くらいいるのかも気になりますが、たくさんいそうで実は6人だけなのかもね(漫画に出て来ているだけ)。そうじゃなきゃ秘密も守りきれないだろうし。ある程度の頭脳・能力・そして何より忠誠の三拍子揃った精鋭部隊が白服さんたちなんじゃないかと。


18巻で、鷲巣さまがもし自分が勝利したらの喜びの映像を脳内で繰り広げていますが、この脳内鷲巣さまがやたらカワイイ(笑)白服と一緒にきゃぴきゃぴ盛り上がっている。自分が勝った喜びの中にちゃんと白服が織り込まれているあたりがなんとも…
18.19巻あたりは白服的にかなり盛り上がる話なんですけど、鷲巣さまの強運凄過ぎ!神ktkr!と盛り上がってる名無し白服たちをよそに、「自分だけは鷲巣さまの真価をわかっているっ…!」と言わんばかりに脳内で鷲巣さまオレ語りを始めてしまう岡本…


うーんやっぱり白服さんたちはみんな鷲巣さまの、いわばファンなんだろうな…
たぶん今まで鷲巣さまが様々な奇跡を彼らに見せてきたんだろうなあと思います。「王であり神」とか真顔で言っちゃうもんな白服。

で、普段、表の顔、仕事中なんかは鷲巣はもっと硬派というか(笑)あそこまでカワイくはないんじゃないかと思います。唯一自分の狂気の部分をさらけ出しても大丈夫な部下の前でだけあんな感じなんじゃないかと。それがまた白服の鷲巣もえ度アップにつながるわけですね。


白服と鷲巣のいいところは、鷲巣もたぶん部下を割とかわいがってんじゃないかという感じがするところですね。口ではひどいこと言うしステッキで殴ったりするけど、あれってきっと鷲巣なりの甘えなんだよ。部下もそれをわかっているのでその程度で忠誠が崩れたりはしません。
ざわメモでもきっと、鷲巣にステッキで殴られたら好感度アップするんだよ。どんだけツンデレなんだ巌。殴ったあとに包帯巻いてると、二人きりになった時「その包帯はいつ取れるんだ…?」とおずおず尋ねてきたりする巌。え…?と眼を合わせると「かっ…勘違いするなっ…貴様の心配なんぞしてはおらんっ…!いつまでもそんななりでは見苦しいから早く治せと言っておるのだっ…!クズがっ…!」とか言う巌。ヤバいマジで落としたくなってきたよ…


鷲巣さまがアカギに負けたら、白服たちはどうするのか…そして鷲巣麻雀編はいつ終わるのか。終わっちゃうのも巌に会えなくなるのがさみしいんですが、さすがに、そろそろ…という気もしますw