みんなに聞いてみたよ(前編)


「男子禁制」あんまり見かけないよなあ…と思ったのもあって、友人の腐女子たち(腐女子的二次創作サイト持ち、同人誌もほとんど全員出している)にカイソクヒガシカナガワさんの記事を見てもらい、それぞれのサイトや同人誌の男性への規制について尋ねてみました。
掲載順は、メールの届いた順です。長いので二つに分けます。


1:漫画描き。現在のジャンルは少年誌系。絵柄はシャープで線の太い青年誌系。オヤジやゴツい男性を好む。

私自身は基本的に男性が買ってくれるのは嬉しいですよ
格闘ゲームジャンル(描いていたものはコメディヤオイ…?なのかな)の時は購買層の半分以上が男性だったし(苦笑)
その時知り合った男性(ノンケ&ゲイ両方)の人も『面白ければイイ』って人も多かったし
一番ビックリな理由に『ゲイ雑誌はハードで気持ち悪くて読めないけど、ヤオイだと綺麗だから読める』というのもあった。
そうだよね、ゲイだからってハードなのが好きな子ばかりじゃないよね(笑)
あと、一応男性の方には「この本はヤオイですよ」ってお断りは入れます…
それでも構わないと言われれば、基本的には本は売りますね〜


私自身も男性向けエロやゲイ作家さんの本も買うけど拒否されたこともないし
男性でもヤオイ好きな人が居るのも知っているので拒否したりはしません
今まで本を買ってくれた男性の方に冷やかしや面白半分って印象は受けたこと無いから。


ただそんな私も、お笑い芸人ジャンルの時は男性お断りでした…
その当時大阪に住んでいて、『男性だと吉本の人の場合がある』という噂があったので、さすがにビビって男性には売りませんでした。
生モノはそういうのがね…ちょっとツライよね(苦笑)

彼女の場合は絵柄が兄貴系というか…マッチョじゃないんですが、スレンダーな筋肉質系みたいな…どんなキャラにも、おなかに三葉虫飼ってるんじゃない?みたいな腹筋を描いてしまうので、「●●(ヤサ男キャラ)に腹筋描くんだもんな〜」と言うと、「あんなのは腹筋じゃないよ!スジだよスジ!」と言い張るお人です。
それにしても購買層の半分が男性って多いよ!!(バーチャとサムスピだそうです)男性はやっぱりゲームジャンルから入る人多いよね。公式アンソロも多くて入りやすいし、絵も上手い人多いもんなあ。
あと、やはりナマモノはね…私が昔芸能にいた頃も、事務所の人が買いに来るとか噂いろいろありました。



2:漫画描き。現在のジャンルは幼年誌系、少年誌系、アニメ系など幅広い。腐女子だが男性向け(エロ)の本も少なからず発行している。絵柄は頭身が低くて目の大きい、ぷにかわいい系。私の友人の中では唯一のショタ属性を持つが、オヤジも大好き。

私は男性がヤオイ好きとか本を買って下さるとかは全然抵抗ない方です。
理由として考えられるのは


・もともと男性向けジャンルにもいたので男性客に免疫がある。
ヤオイ好き(もしくは大丈夫)な男性が身近に複数いる。
・むしろ書いてる人も身近にいる。
・男性の方が女性よりもディープにショタだと思う(二次専)。←ショタ=やおいではないんだけども、大分類としては一緒かなと
・単に私が大雑把。


そんな所ではないかと。
どちらかというと「男性向けショタ」に近い分類に属しているので(というか目指すものもそこにある)、一般(腐)女子的な意見ではないと思いますが参考にでもなれば(^^)。
ジャンルによって男性読者を嫌と思うかどうかって結構大きいと思うし。
私はどちらかというと男性の方に買ってもらえると、ちょっと嬉しいです(作品として見てもらってるような感じがして)。
そーいう感じの感想とかを何度か頂いたりしたからだと思うけども(絵やエロの有無でなくネタで見てもらえてるみたいな)。
でも、もちろんアレな男性も多くいるのは確かだし、そういう買い手さんもうちにもいますが(^^;)。
女性にも同じくらいの比率でアレな買い手さんがいるので特に「男性だから」とは感じないかな。

唯一のショタ属性友人(他はオヤジ好きで「ショタだけはわからん…」という人ばかり)。男性向けで本を出したりすることもあるので、男性客への対応は慣れている様子。
男性に買ってもらえるとちょっと嬉しい、という感じはわかります。対象(腐女子であったり、女子であったり)以外の読者からも何らかの魅力を認めてもらっている、ということだもんね。腐女子カップリングで買うことが多いので、(こちら側が想像するに)あまりカップリングの枠自体にはこだわらないであろう男性(腐男子さんの場合はそうでもないでしょうが)にそれ以外の部分を気に入ってもらえるのは嬉しいことかと。
もちろん、腐男子さんに腐女子と同じように萌えてもらえるならそれに越したことはありません。


3:字書き。オタ歴は長いが、小説を書き始めたのはここ数年。いわゆるカップリング的な作品を書き始めたのも比較的最近。作風はかなりシリアス。ジャンルは少年誌系。

一作目の長編を書き始めた頃は、「これは一部の女子にしか通じない文法で書いているので、男の人に見られるのは恥ずかしい」(文法が通じないからわかってもらえないだろう)と思っていました。
書き進めているうちに、「こんなに精魂込めて書いているのだから、別に男の人にだっていいし、むしろ色々な人に読んで欲しい」と思うようになり、男性も歓迎ムードに。
二作目くらいから、イベントでごくたまに男の人にも買ってもらえることがあって、そのときはとても嬉しいです。
読んでもらえると嬉しいし、本を買ってくれるともっと嬉しい。
冷やかしや転売目的でも、「買って帰って読めば絶対面白い(たとえ合わなくてもインパクトがある)」と考えているので、動機は気にしません。実際はそういう人はあまりいないと思うし。
最近では、「男性でやおいを好む人は腐女子よりもマイノリティのはずだから、そういう人たちを排除するのはむしろ嫌」という考えです。
やおいを好む男の人を「こうだ」と決め付けたくない、という気持ちがあります。
そういえば、この間のオンリーで、●●(ジャンル名)のイベントでよく見かける男性がまた来てました。
二作目の同人誌を買ってくれたことを覚えていたので、ちょっと話をしたんだけど。(話といっても、どこから来たのか、とかその程度)
別に、全然悪びれない様子だったなあ。
新刊もちゃんと買ってくれました(笑)


> ・他のサイトさんが書いているし、何となく書いてみた


最初の頃は、これで私も書いてたかなあ…?
思い出せないや。書こうと思ってやめたんだったかなあ。

この人は多分このメンツの中では一番腐女子度の低い人です。カップリングなのも表現手法のひとつとして、という感じなので。
男性でやおいを好む人は、確かに腐女子全体の人数から言ったらごく微量なんだろうけど、もっといていいはずだと思うんだよなあ…いや、きっといるんだけど声にしてないだけじゃないかなあ。


4:漫画描き。現在のジャンルはゲーム系。絵柄は、下で本人がマイナー青年誌系と書いています。頭身が高く繊細な絵柄。オヤジなどを好んで描く。

現在メインにしているジャンルは、
過去のジャンル(男0〜1:女9)に比べて男性客が多めです(男2:女8)
また、私の絵柄(マイナー青年誌系)はとくに、男性の目を惹くようです。
メインジャンル以外ではやおい同人誌も描いており、同じ机に並べているので、男性客が手に取られることもあります。


「ホモか…」と本を戻された経験が何度もあるので、男性客には「その本は女性向ですけど大丈夫ですか?」とあらかじめ声を掛けるようにしています。
「そうですか、じゃあごめんなさい」と中を見ない方もおられますし、「大丈夫です」と見て下さる方もおられます。


やおいと知った上で、読んで下さることは嬉しいことです(男性が買って下さると一日ニコニコしちゃうくらい嬉しいです)。
声掛けはあくまで「やおいは嫌い・困る」というお客さんのためにおこなっています。女性客に対しても、迷っていらっしゃるようなら、一般向か女性向か続き物かどうか等、声を掛けるようにしています。
「男性だから」という理由で門前払いはしません。


サイトのほうも同じ理由で、ホモの有無については但し書きをしていますが、見て頂くのは閲覧者の自己責任によって自由です。


けれども、当サークルの男性客に「やおい好き」がいるかどうかは不明で、「作風が気に入ったから、やおいでも構わない」ではないかと思われます。
そういう男性リピーターさんの場合、中身を確かめずに新刊を買って行かれます(女性リピーターさんの場合は、たいてい、中身を確かめるのです)。


………ていうか、私の本が「やおい好き」の人にウケるものなのかどうかがまず問題じゃないでしょうか(苦笑)。ホモは描いてるけどさー。さー。

これね、
<「ホモか…」と本を戻された経験が何度もあるので
口に出して言うんか!?と思ったので本人に尋ねてみた。

さすがに声には出さないけど、顔が(あー…)とか(ちぇっ)とかそんな感じになってる。
もしくは該当ページにくると勢いよく本を閉じる。


●●(過去ジャンル名)本で、絵柄がよっぽど好みだったのか
三回立ち読みして逡巡した挙げ句、残念そうに本を戻した男性もいた。すまぬ、青年。
別に誰も悪くないんだけど、申し訳ない気持ちでいっぱいになった(苦笑)。

勢い良く本を閉じる(笑)
そうそう、一口に男性の読者さんと言っても何を魅力として来ているのかはそれぞれで
「絵が好き」「ネタが好き」「原作へのスタンスが好き」「カップリングが好き」「この人の作品自体が好き」いろいろなんだろうなー。そしてそれは、女性読者も同じだよなー。
やおいだけど好き」と「やおいだから好き」は全然違うけど、女性だって「やおいだけど好き」という読者さんも少なからずいるわけだし。



続きは後日。