「頭文字D THE MOVIE」

もうちょっと下に行くと超絶ネタバレ感想がありますので、観る予定でネタバレ回避したい方はお戻りください。

すんごい油断して近くのコンビニでジャンプ立ち読みしてから時間ギリギリにたらんたらん行ったら、「頭文字D ウリキレ」の文字が…!!!
は、はじめて見たーーーー!!ウリキレ!!そっかあ今日は祝日なんだっけ。すっかり失念していたのでした。
田舎の映画館で、いつも平日に観に行くもんでガラガラなのが普通だから驚き。
それにしてもイニD人気を甘く見てました。やっぱりというか男子率高し!!さっきすれ違って胸キュンした坊主頭に学校ネーム入りバッグ下げた高校球児たちも、まるいイニDうちわ片手に臨戦態勢!そしてなぜかファミリー層も多し!!車好きのちっちゃなお子さんとお父さんとで楽しめる映画なのね…
仕方なく、次の回のチケットを購入してから二時間ほど時間をつぶしに外へ出て、ぐるーんと服見て回ったり。出勤用のパンプス買ったり。デコルテで口紅買ったり。

時間が来て、いざ鑑賞。
うわーこんな席埋まってるとこ初めてみたー。普段あんまり映画とか観に来なそうーな、夏なのに黒皮?な人とかもぽつりぽつりと。ファミリーも。女子一人ってのは意外と少なかったですねー。イニDの男性人気の高さをあらためて認識。

しかし。我が地域では、たぶん他地域よりもこの映画に関する関心は高いはずなのです。
そう、ここはイニDのお膝元、モデルになった地域なんですよー。つっても、まあ主人公の住んでるS市までは電車でちょっとかかりますけどね。
なにせこの映画は、原作の舞台「秋名山」のモデルになった「榛名山」を封鎖して撮影したという臨場感が売り。よく見知ったあの道あの山で本物のドリフトが堪能できる!そんな期待に上州男子たちはワクワクなわけですよ。
それにしても、今さらながら、日本を舞台にして日本人を演じるのがほぼ外国人という不思議さ。吹き替え版を観たのですが、舞台は日本ながらもノリは香港映画まんまで、アジアっぽいとも言い難い、でも日本じゃない、不思議な雰囲気を醸し出してました…

そう、この映画は「香港映画」なんです。それを良く頭に入れてから観ないと、原作読者はヤケドしますよ!!

えーまず、基本的に設定かなり変わってます。キャラも変わってます。省略されてる人もたくさんいます。原作に忠実というよりは、原作の雰囲気を大事にしつつもアジア諸国で観られるように作られた映画、という感じ。
突っ込み入れ始めると、最初から最後まで突っ込み通しになりますが、とりあえず香港映画っぽい演出以外で感じたことを羅列。

・中里と高橋兄が仲良し!!
・そして高橋弟は存在すら登場せず
・イツキが…!!!!
・イツキが高校退学しててガソリンスタンドのダメ息子で秋名スピードスターズの頭
・池谷はいないと思わせつつ、テロップには名前があったらしい。が、単なるモブ扱い
・文太がこれまたダメ親父
・イツキと文太が最も原作と違うキャラ
・文太はのんだくれのDV親父にされていてのんだくれはともかく殴るのはどうか
・でも親子の絆はかなり強調
・ていうか文太がなんでもやってあげすぎ。息子を乗せて秋名を走ってあげちゃうなんて…!!
・しかも最後のバトルは観戦にまで来ておねえちゃんたちとイチャイチャしつつ解説役まで…
・文太ファッションはカコイイ
・拓海がなぜか「南葛」Tシャツを着てるんですけど、あれはなんなんですか?はやってんですか?背番号は10。
・中里は超イケメンだけど存在感は薄い
・中里の河合…カワイさをもっと強調してほしかった
・季節は夏で拓海は半袖Tなのに中里はあっっつそーーーーな黒ジャージ上下
・季節感まるでなしイケメン
・もしかして夏でも山の上は涼しいよって表現ですか?
・なつきが一番原作に近いかも(でも原作よりもなんか事情ありそうな設定になってた。単なる援交だとイメージ悪くなるからでしょうか)
群馬県民は海水浴と言えば新潟っスよね
・セクシーなビキニじゃねえじゃねえか!と心で叫んだ
・三角ビキニ期待してたのに…
・文太が「友達が来て仕事手伝ってくれてるぞ」と言った時、まさか高橋兄が文太とバトるためにとうふ屋お手伝いを…!?と真剣に考えてしまった
・エボ!!
・うわああ京一が!と思ったら青バンダナは京一じゃなくてひとあんしん。京一ファンの友人が泣いちゃう。
・京一がこれまた季節感無視しまくりの超デコラティブ黒皮ジャン
デコトラからエボ登場
・顔から上はイメージ合ってると思うんだけどなあ…
・京一死んだーーーーーーーーーー!!!!
・舞うランエボ
・高橋兄「気にするな。続けよう」続けるなよ!!
・拓海は真剣勝負の時も片肘ついてダルそうに運転
・京一生きてたーーーーーー^^!!!
・ていうか死ぬだろ
・ほとんど無傷にしか見えない不死鳥・須藤京一に乾杯
・背中には「秩序」
・何ソレ何ソレ何ソレ
・青バンダナの背中の文字も知りたいです。「混乱」とか?
・拓海が勝った瞬間、中里飛び上がって超おおよろこび
・ナイトキッズの皆様方は拓海シンパですか(いや原作通りかもしらんけど、映画ではその辺は描かれてないから…)
・終わりは唐突


以上。ドリフト場面は本当に凄かった!!観客全員息止めて見守ってましたよ…アレを、実写で、日本で、榛名くんだりまで来て、ほんとに撮っちゃおう!てのが、すごい、ですよね…たぶん、日本で実写で作ったらあそこまでリアルなものは出来なかったと思います。香港だから出来た!香港だから京一生きてた!みたいな!
原作とはものすっごい違ってて、原作ファンは(特に高橋弟ファンとか)もしかしたらあうーん…な人もいっぱいいるかもしれませんが、私はこれはこれで面白かったと思います。原作の細かいキャラ設定を除いても、ぼーっとしたとうふ屋の息子がハチロクを駆ってGTRやランエボをなぎ倒し、という物語自体がとっても面白いことをあらためて感じました。
文太とか、イツキとか、確かにかなりアレだったんだけれども、アレはアレで愛すべき人たちだなあ、と私は思いました。
時間が許すなら、真子ちゃんと沙雪ちゃんも出て来てくれたらかなり!華やか!で更にエンターテイメントっぽくて楽しかったかもなー。栃木も出さないとだから無理なのはわかってるんですけどね。見たいなー、実写シルエイティ&真子と沙雪…あーかわいい!!!

風景はすごくキレイに撮ってあって、なんだか小さい頃から慣れ親しんだ風景(よく家族で榛名や赤城にドライブに行った)がああやってスクリーンに映ってるのってなんか不思議な感じです。
頭文字D」原作は、読んでてもまったく「群馬」って感じしないんですよ。キャラは東京弁喋ってるしね。どこの都会の人たちですか?みたいな。
でも、こうして実際の群馬の風景の中でハチロクが走ってると、原作よりも群馬に近い感じがして、とても不思議な感覚です。

こちらhttp://d.hatena.ne.jp/nagareru/20050919

DVDの副音声が完全群馬弁とかだったら買うのになー
「いつもここ走ってるんさー」とか言うの(大笑)

とおっしゃってて、「それなら私も買う!」と思いました。
「あのハチロク、なっからはええんさー」とか言うの!!ああ…群馬弁中里…似合うって!あとあの映画版文太には群馬弁がなっから似合うと思います!是非しゃべっていただきたい!